東京でジャズ漫画ブルージャイアントの聖地巡り!
大好きな大人気ジャズ漫画「BLUE GIANT」東京編に登場するモデル、聖地巡りをしてきた。第一部の前半は仙台が舞台で、後半は東京に移る。主人公のダイは仙台で生まれ育ち、東京を経て世界へと舞台を移していく。東京が舞台として描かれているのは高校を卒業して上京し、同級生の玉田の家に居候を始める4巻後半から第一部最終巻の10巻まで。第二部からはブルージャイアントシュプリーム、としてヨーロッパ ドイツに舞台が変わる。
- 東京でジャズ漫画ブルージャイアントの聖地巡り!
- ジャズ漫画 BLUE GIANT(ブルージャイアント)とは?
- ブルージャイアント第一部 東京編の主な舞台は隅田川沿い
- 永代橋(東京都江東区)
- 隅田川大橋(東京都中央区)
- 新橋駅(東京都港区)
- So Blue Tokyo(ソーブルー)のモデル
- レコード会社21ミュージックはユニバーサルがモデル
- 早稲田大学(東京都新宿区)
- 青山学院大学 青山キャンパス(東京都渋谷区)
- お台場エリア(東京都港区)
- 晴海ふ頭公園、晴海客船ターミナル(東京都中央区)・豊洲ぐるり公園(江東区)
- 富岡八幡宮(東京都江東区)
- 浜町公園、中央区民総合スポーツセンター(東京都中央区)
- 私も大に憧れてサックスを買いました。
- ブルージャイアント 仙台の聖地巡り、モデル
- 映画「BLUE GIANT」公開が決定!
- 映画「ブルージャイアント」公開日に見てきました!
第一部の前半、仙台のモデル、聖地巡りはこちらの記事で。
仙台でブルージャイアントの聖地巡礼とモニュメントを訪れてみた【モデル、ロケ地】 - Travel Kurarin
ジャズ漫画 BLUE GIANT(ブルージャイアント)とは?
『BLUE GIANT』(ブルージャイアント)は、石塚真一による日本の漫画。ジャズを題材とした作品で、『ビッグコミック』(小学館)にて2013年10号から2016年17号まで連載された。第1部の舞台は仙台と東京。同誌2016年18号からはヨーロッパに舞台を移した第2部『BLUE GIANT SUPREME』(ブルージャイアント シュプリーム)が2020年9号まで連載され[1]、同誌2020年11号からはアメリカを舞台とした第3部『BLUE GIANT EXPLORER』(ブルージャイアント エクスプローラー)が連載中。なお、『SUPREME』単行本9巻以降と『EXPLORER』では、story directorの肩書きでNUMBER 8が著者名に併記されている。
マンガ大賞2016で第3位。2017年、第62回「小学館漫画賞」(一般向け部門)、第20回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞受賞。2021年10月時点でシリーズ累計発行部数は770万部を記録している。
本作を執筆するにあたり、名門ジャズ・レーベル、ブルーノート・レコードの1950年代から1960年代におけるアルバムジャケットのデザインが多いに参考にされた。
舞台を仙台にしたのは、石塚の担当編集者が仙台出身であることに加え、ジャズフェスティバルなどを取材し仙台にジャズの土壌があると感じたことも理由としている。
主人公、ダイの出身地は仙台。仙台の青葉第二高校ではバスケ部に所属。サックスケースには仙台の大崎八幡宮のステッカーが貼られている。アニメ映画版ではプロバスケチーム「仙台89ers」のステッカーも増えていた。ドラムスの玉田は同じ高校でサッカー部に所属。アニメ映画版では強豪校の仙台育英や東北高校のいる宮城県でベスト8まで進出したらしい。
サックスの主人公 宮本大のモデルは?
特に大のモデルになったアーティストは公表されていない。作者の石塚さんは前作の岳でも大に似ている、明るくてエネルギーのある主人公 島崎三歩を描いている。三歩と大は同じ性格ではないし、物語のストーリーが異なるが、情に熱く正直で似ているところもある。なので、一貫して努力家で明るい主人公の主人公像が登場している。
大はアグレッシブでハードなサックスの演奏を好んでいる。使用しているサックスはセルマー スーパーアクション80シリーズ。ベルに刻印されたSELMERの文字や植物が作中でも何度か描かれている。使い込まれて真っ黒になったサックスは本当にかっこいい。
テナーサックス H.Selmer セルマー SA-80II シリーズ2
画像引用 : ALL STAR US × BLUE GIANT 発売 – コンバース オンライン ショップ | CONVERSE ONLINE SHOP
スニーカーはコンバースのハイカットを愛用している。映画版を記念して、コンバースからコラボモデルが発売。アニメ版ではローカットになっていた。
ジャズに詳しい石塚さんだからこそ、ジョン・コルトレーンに代表されるたくさんの名サックスプレイヤーの良いところや、好きなところを盛り込んだプレイヤーに大はなったのだろう。激しい演奏にフォーカスした理由は「若い主人公が世界を目指すストーリーだから」と石塚さんはインタビューで答えていた。もしも、岳の三歩のように海外から帰国してから物語が始まったら、大の演奏も違ったのかもしれない。
参考 『BLUE GIANT』作者・石塚真一さんはこう言った「ジャズはシャツなんです!」
私は石塚さんの作品が岳から好きで読んでいる。いつも各キャラクターの熱量に圧倒される作風が好きだ。岳のキャラクターも、ブルージャイアントの大、玉田、雪祈もみんな何かに向かって精一杯生きている感じが、読んでいて元気をくれる。私も毎日自分の持っている全部を出し切って生きていこうと思える。
ブルージャイアントを読んでから、石塚真一さんのデビュー作「This First Step」を読むと深みが増す。短編集 東京チェックインに収録。登場人物の年齢が高く、ブルージャイアントとは違う視点で、ジャズの良さがわかる。例えば、1部で登場したトランペットを買った作業着お父さんや小銭を貯めて買ったサラリーマンなど、作中には一瞬しか登場しないがジャズに熱い人達にも想いを馳せることができる。あぁ、かっこいい。
ブルージャイアント第一部 東京編の主な舞台は隅田川沿い
登場する聖地やモデルを集めていくと、ほとんどが墨田川沿いに集中している。
左側画像引用 : BLUE GIANT 4巻(小学館、石塚真一さん作、ビッグコミックス)
私も4年間ほど両国~森下駅のあたり、江東区に住んでいたことがある。とはいえ、まだ聖地巡りをしている人がほとんどおらず、情報がなかったので原作を何度も読みこんで自分で調べていった。隅田川沿いに住んでいた時は職場が中央区だったので、このあたりはよく散歩していた。自分も住んでいた時期に連載のリアルタイムで漫画を読んでいたので、大たちが近所にいる感覚が嬉しくて自分の住んでいる街が好きになった。
画像引用 : BLUE GIANT 6巻(小学館、石塚真一さん作、ビッグコミックス)
6巻の巻末描き下ろしショート作品には隅田川沿いの景色がたくさん出てくる。上は永代橋近く。このあたりは作業用の船や屋形舟がよく通る。夜になると綺麗なので、私はよく仕事帰りに川沿いでビールを飲みながら夜景を眺めていた。作中には力士も描かれているので、やはり両国から門前仲町周辺がモデルになっていることがわかりやすい。このあたりの川沿いを歩くだけでブルージャイアントの聖地巡りの雰囲気を十分、味わうことができるだろう。
お台場なども登場し、主に江東区、墨田区、中央区が多い。ソーブルーのモデルである「ブルーノート東京」がある渋谷・表参道エリアもよく登場する。
6巻では楽器屋が多い御茶ノ水も登場。私も初めてエレキギターを買ったのは御茶ノ水のイシバシ楽器だった。ギターが弾ける高校の同級生についてきてもらって、フェンダージャパンのムスタングを買った。三軒茶屋も登場している。
画像引用 : BLUE GIANT 6巻(小学館、石塚真一さん作、ビッグコミックス)
大がチラシ配りをしていたのは恵比寿。初ライブは恵比寿のライブバー。ライブの場所は恵比寿、渋谷、葛飾、新宿など。新宿ピットインがモデルだと思われる「Jピット」などのライブハウスが作中に登場する。
7巻で大が買い物をしているのはおそらく吉祥寺PARCO。若干、PARCOの外装が異なるが都内のPARCOで一番近いのは吉祥寺店だと思う。そして吉祥寺にはヨドバシカメラもある。
私個人の推測だが、おそらく練習場所であるテイクツーは日本橋、水天宮、人形町、茅場町あたりに位置し、玉田の家は墨田区、江東区もしくは月島のあたりだろうか。アニメ映画では人形町の親子丼の有名店「玉ひで」の看板が映っているシーンがあった。
4巻で大が玉田の家を出たシーンで月島の北側にあるタワーマンション「リバーポイントタワー、シティフロントタワー、スカイライトタワー」に似ている建物が見える。
画像引用 : BLUE GIANT 4巻(小学館、石塚真一さん作、ビッグコミックス)
あと、「もんじゃ」と思われる看板が右下に描かれている。永代橋を歩いて帰っているシーンもあるので、もしかしたら月島側ではなく門前仲町方面の可能性もある。
地球の歩き方「東京23区」に写真を掲載頂きました!
東京23区内の観光ガイドブックの「ヒットアニメ&マンガの景色に出合う」にてブルージャイアントの聖地として永代橋の写真を掲載頂きました!
永代橋(東京都江東区)
画像引用 : BLUE GIANT 4巻(小学館、石塚真一さん作、ビッグコミックス)
大が上京してすぐ、家探しをしているシーンで登場。
大は「ナガヨ橋」と呼んでいるが実際の名称は「エイタイ橋」。いや、現代人はみんなナガヨ橋って読むと思う(笑)
三輪さんとのお別れを回想する場所。おそらく、この橋の近くが練習場だと思われる。
永代橋の登場回数は多く、ブルージャイアント1部の東京編での印象的な場所の1つになる。6巻ショート作で描かれているのも永代橋周辺。
画像引用 : BLUE GIANT 5巻(小学館、石塚真一さん作、ビッグコミックス)
6巻で初ライブの後、玉田が泣いているのも永代橋。
その後、玉田がトランペットの中学生に出会うのは浜町公園。曲線の植栽スペースが特徴的な大きな公園だ。玉田が練習を抜けて歩いて浜町公園に来ているということは、3人の練習の拠点になっている「ジャズ テイクツー」はこのあたりにあるのかもしれない。練習後に永代橋を歩いて帰っているシーンがあるので、テイクツーと玉田の家は川の対岸かもしれない。ちなみにテイクツーはないが、テイクファイブは池袋にある。
iPhoneで撮影したらすごい変な色になった。照明の周波数?とかの影響なのだろうか。
永代橋の高架下の方が、隅田川大橋よりも原作の練習場の雰囲気に近いかも。
画像引用 : BLUE GIANT 7巻(小学館、石塚真一さん作、ビッグコミックス)
7巻47話の扉絵。
永代橋を北側に望むアングル。白い車が通るまで待っていたので、すごく寒かった。頑張ってシャッタースピードを調整したが、暗くて上手く撮れるはずがなかったので待たなくてもよかったかもしれない。東京スカイツリーが見える。49話の扉絵にも登場する。
隅田川大橋(東京都中央区)
画像引用 : BLUE GIANT 4巻(小学館、石塚真一さん作、ビッグコミックス)
大が家から自転車を漕いで見つけたサックスの練習場。
車の交通音があること、上下に2層になっていること、道幅が広いこと、橋桁の形状などからおそらく、墨田川大橋であると推測できる。
昔、私はこの近くに住んでいて、サックスを高架下で吹いていたら警備員に怒られたことがある。
雨はしのげるが、水辺なので風が冷たい。
夏はすごく良いところなので、隅田川テラスでずっとダラダラしていた思い出。
作中では壁に落書きがされていたが、実際は綺麗に整備された場所。ヘビーローテーションを歌うヤンキーはいない。
調子に乗ってアー写みたいのを撮った。全部セルフタイマー。一人ぼっち。冬に行ったので極寒。サックスは全く吹けない。
場所を特定する時に、大が息切れしながら自転車を漕いでたどり着いているシーンを鑑みると、隅田川大橋よりもう少し離れた場所かもしれない、とも思った。
もしかしたら隅田川大橋より北にある隅田川両国ジャンクションの高架下(東京都中央区)の可能性もあると思って、実際に見に行ってみたが墨田大橋の方が原作に近かった。
映画版ブルージャイアントの練習場所は豊洲ぐるり公園の晴海大橋
映画版では豊洲ぐるり公園の晴海大橋が練習場所になっている。大がサックスを練習したり、玉田と話したりするシーンで登場。映画ではサークル飲み会の余り物を持って帰ってきたり、缶と枝で玉田が初めて大と演奏した場所だったかな?晴海大橋は現作には登場しない。
キャプチャ引用 : 2月17(金)公開|映画『BLUE GIANT』予告編 - YouTube
せっかく撮るなら、シャツとショルダーバッグを玉田に合わせればよかった。一人で撮影したので、三脚立ててセルフタイマーで大が立っている場所まで走って撮影。玉田役と大役を一人で撮って、合成した力作(笑)
特徴的な形の橋桁も映画では正確に描かれていた。橋の真下に行くには少し迂回する必要がある。MIFAフットサル場とワイルドマジックの間の道を通って、川沿いに出るのが一番近いルートかな。
コミックス4巻表紙の場所は豊海橋近く
左側画像引用 : BLUE GIANT 4巻(小学館、石塚真一さん作、ビッグコミックス)
4巻の表紙になっている場所も隅田川大橋の近く。
隅田川大橋の南西側にある豊海橋のお手洗い横あたり。階段、ベンチ、背景になっているビルが同じ。
昔は表紙と同じように「リースマンション」と書かれた看板があったが、今はなくなっている。今でもビルの形は同じなので見つけやすい。
対岸にある緑のネオンの「亜州食道」が目印。日本IBMビルの裏手。
新橋駅(東京都港区)
何度か登場する新橋。
大のバイト先がある繁華街。
画像引用 : BLUE GIANT 10巻(小学館、石塚真一さん作、ビッグコミックス)
大が10巻で騒ぎを起こしたのは新橋の居酒屋。
駅の入り口、高架下のアーチが特徴的。以前、駅前にあったドラッグストア「キムラヤ」が描かれている。
貴重な昔の写真を駅トホ様から引用させて頂きました。
キムラヤは現在、日比谷口の方で営業中。
すしざんまい 新橋SL広場前店(東京都港区)
画像引用 : BLUE GIANT 4巻(小学館、石塚真一さん作、ビッグコミックス)
主人公、宮本大が上京して初めて応募して合格したバイト先。
自転車で通っているし、直前に新橋駅周辺のシーンがあるので、おそらく新橋SL広場前店。もしくは、近隣の店舗である門前仲町店か東陽町店。私は新橋はよく行くが、新橋のすしざんまいは行ったことがない。今度行ってみようと思う。
映画版ブルージャイアントでは新橋が練習場所になっていた
映画版でははっきりと、新橋とわかるシーンが多かった。SL広場や新橋駅の上空からの絵が登場する。ジャズバー「TAKE TWO」は新橋にある演出になっていた。ラックには「和音」と書かれた日本酒か焼酎が描かれていた。実在するお酒なのだろうか。
So Blue Tokyo(ソーブルー)のモデル
画像引用 : BLUE GIANT 5巻(小学館、石塚真一さん作、ビッグコミックス)
雪祈が憧れるジャズクラブ、ソーブルーは「ブルーノート東京」がモデル。ニューヨークに本店のある、言わずとしれた世界的な名門ジャズクラブ。南青山にある。
外装、地下に降りる階段、ステージの雰囲気など実際と似ている。アニメ映画版ではほぼ同じ外観で登場する。ブルージャイアント第一部東京編で最も重要な場所の1つ。大たちのバンド、JASS(ジャス)にとってかけがえのない場所。
画像引用 : BLUE GIANT 10巻(小学館、石塚真一さん作、ビッグコミックス)
行ったことがない方は是非、一度は足を運んでみてほしい。雪祈が打ちのめされて、深夜に歩いてソーブルーまで来るシーンがある。原作では場所が不明だが、アニメ映画版では人形町から表参道まで約8km歩いていることになる。
以前、ブルーノート東京でコルトレーンのアセンション再現ライブを見たことがある。ものすごい夜だった。
ブルーノートは席番号が書かれたレコード風のコースターがかわいい。ブルージャイアントとブルーノートのコラボも実現しているし、ライブも開催している。平さんもモデルがいるらしい。
累計650万部突破のジャズ漫画『BLUE GIANT』、表参道駅に特大ポスター掲出!! 欧州編完結11集&米国編第1集、2冊同時発売記念|株式会社小学館のプレスリリース
アニメ映画版で登場するコットンズはコットンクラブがモデル
ソーブルー以外にもいくつかのライブハウスが登場。コットンズは東京駅近くにあるコットンクラブがモデル。同じブルーノート系列店舗。ビジネス街にあって駅から近いので仕事帰りに寄りやすかった。
レコード会社21ミュージックはユニバーサルがモデル
大たちに惚れ込む五十貝さんの勤務しているレコード会社は21ミュージック。ブルージャイアントのコンピレーションアルバムなどを発売しているユニバーサルミュージックがモデル。アニメ映画版では五十貝さんが出す名刺にユニバーサルの本社住所「神宮前タワービルディング」がほぼそのまま載っていた。ちなみに五十貝さんはユニバーサルのジャズ担当で実在する社員さんがモデル。
『ブルー・ジャイアント』 | BLUE GIANT - UNIVERSAL MUSIC JAPAN
早稲田大学(東京都新宿区)
画像引用 : BLUE GIANT 7巻(小学館、石塚真一さん作、ビッグコミックス)
5巻で初登場。ドラム玉田俊二の通う大学は早稲田大学。作中表記は早池田大学。特徴的な建物「大隈講堂」と正門の文字で推測できる。
参考 文化施設 – 早稲田文化
校門には大学名が書いていなかった。「早稲田大学」と書いてある校門は実際にあるのだろうか?
玉田が最初に購入した電子ドラムセットはYAMAHAのDTXシリーズ。高校生の時や大学入学当初の玉田のキャラ的には早稲田っぽい。けど馴染めなかったみたい。私も高校までサッカー部だったので、サークルノリのサッカーと部活のサッカーの差に何か虚無感を抱く玉田に共感できる。アニメ映画版の玉田の部屋にかかっているサッカースパイクの形が1950年代とかのビンテージのスパイクの形をしていて笑った。
青山学院大学 青山キャンパス(東京都渋谷区)
画像引用 : BLUE GIANT 5巻(小学館、石塚真一さん作、ビッグコミックス)
5巻で登場。ピアノ沢辺雪祈(ユキノリ)の通う大学は青学。作中表記は青丘学院大学。出身は長野県松本市。映画版では立丘大学(記憶が曖昧)と表記されていて、蔦が絡まった立教大学の校舎と思われる建物が描かれていた気がする。
ジャズ研やソサエティなどのジャズサークルがある。たしかに雪祈は青学っぽい。ちなみに雪祈のバイト先は銀座三越5階の紳士靴コーナー。都内には三越がいくつかあるが、5巻登場の建物の形で銀座だと思われる。雪祈は錦糸町に住んでいる様子。7巻で駅前が登場。6巻のボーナストラックで川喜田さんの話をみると、ブルージャイアント第一部のその後も雪祈がピアノを弾いていることがわかる。
意外とブルージャイアントファンの中でも知られていないが、特装版「ブルージャイアント ライブセレクション」には本編では描かれていない、1部のその後にあたる、雪祈退院の日を描いた描き下ろし漫画が収録されている。特典のCDには激選されたジャズのライブ音源が入っていて、かなり良いセット。
映画公開を記念して、雪祈が主人公の小説版ブルージャイアントも発売になった。アニメ映画の脚本と、原作コミックスのストーリーディレクターを務めるNUMBER 8(南波永人さん)による書き下ろし小説。雪祈視点の新しいブルージャイアントの物語。
お台場エリア(東京都港区)
9巻で三輪さんと大がデートするエリア。二人が乗るゆりかもめから、東京ビッグサイト(東京国際展示場)や観覧車が見える。残念ながら長年愛されたパレットタウンの大観覧車は2022年8月に営業終了。ブルージャイアントの聖地が1つ減ってしまった。
23年間本当にありがとうございましたーパレットタウン大観覧車
デックス前のお台場海浜公園(オリンピックが終わって入れるようになった!)、モアイ像、自由の女神、お台場名物のガンダムの足だけ、などが登場する。
晴海ふ頭公園、晴海客船ターミナル(東京都中央区)・豊洲ぐるり公園(江東区)
画像引用 : BLUE GIANT 7巻(小学館、石塚真一さん作、ビッグコミックス)
大の練習場所として何度か登場。
6巻で初めて雪祈が大を焼肉に誘うシーンでも晴海客船ターミナルのガラスの三角屋根の建物が印象的に描かれている。最寄り駅「勝どき」から遠いので雪祈もバスで向かっている。
キャプチャ引用 : 2月17(金)公開|映画『BLUE GIANT』予告編 - YouTube
映画版では晴海~豊洲周辺の景色がよく登場する。豊洲ぐるり公園が何度か登場し、周辺の晴海ティアロレジデンス、パークタワー晴海、パークシティ豊洲、ららぽーと豊洲などが描かれている。
画像引用 : BLUE GIANT 6巻(小学館、石塚真一さん作、ビッグコミックス)
東京オリンピックもあり、以前から開発が進んでいるエリアだが、夜はいつ行っても真っ暗でたしかに、誰もいない。
晴海ふ頭公園からは東京の夜景やレインボーブリッジが綺麗に見えるが、アクセスが悪いので混んでいない隠れた夜景スポット。
日中は駐車場があるが、台数が少ない。夜間は駐車場はないが、公園は開放している。9巻では大が三輪さんに、練習場所として紹介をしている。私も深夜に自転車で何度か行ってボケーっとしていたことがある。
画像引用 : BLUE GIANT 7巻(小学館、石塚真一さん作、ビッグコミックス)
7巻で大がサックスの手入れをするのも晴海ふ頭公園。7巻では登場回数が多い。
ガラスの三角屋根の建物「晴海客船ターミナル」の横を大が自転車で横切るシーンがある。SHIBUYA 109を設計した、ポストモダン建築家の竹山実氏の設計。
2022年に晴海客船ターミナルは閉鎖。現在は入れない。昔、TABIPPOのフェスで行った時に誰かのライブで床が壊れる!?みたいになって一時停止した気がする。客船の大型化により、レインボーブリッジの下を通れる船が少なくなったため、お台場船の科学館近くにある新しい「東京国際クルーズターミナル」に役目を移した。
映画版では晴海ふ頭公園の昔のシンボルだったアートオブジェ「風媒銀乱」(伊原通夫氏作)も印象的な登場をする。現在は見ることができない。昔見た時、すごくキラキラして綺麗だったのを覚えている。
画像引用 : BLUE GIANT 4巻(小学館、石塚真一さん作、ビッグコミックス)
アニメ映画版では葛西臨海公園も登場
映画版では晴海ふ頭公園も練習場所として登場するが、サックスを手入れするシーンは葛西臨海公園だった。ガラス張りのトレードマークの建物「クリスタルビュー」や潮干狩りができる「なぎさビーチ」と形がかっこいい東京ゲートブリッジが描かれている。
富岡八幡宮(東京都江東区)
8巻で大が初詣をする神社。
江戸三大祭りも行われる場所で、このあたりでは大きな神社の1つ。
浜町公園、中央区民総合スポーツセンター(東京都中央区)
画像引用 : BLUE GIANT 6巻(小学館、石塚真一さん作、ビッグコミックス)
初ライブ後の練習でドラムが叩けなくなった玉田が来たのは浜町公園。吹奏楽部かブラスバンド部の中学生と出会う場所。この落ち込んでいる玉田ポーズをして写真撮るの忘れた。
6巻で大がトレーニング(オレ部)しているプールも浜町公園にある。都心では貴重な公共プール。何度か泳ぎに行ったことがある。
私も大に憧れてサックスを買いました。
引用 : 地球の歩き方 ガチ冒険(ダイヤモンド・ビッグ社)
ブルージャイアントのおかげでジャズに興味を持つ人が増えていて、やはり特にサックスが人気らしい。私も連載当初から好きだったので、サックスを買ったことがある。私は趣味でベースを演奏するが、ビザールと呼ばれる変わった楽器が好きなのでサックスもビブラートサックスというポリカーボネート製の真っ白な珍しいサックスが欲しくなり、タイのバンコクで購入した。
その時の話を私が一部著作した「地球の歩き方 ガチ冒険」で少しだけ記載している。大がドイツに旅立つ時に持っていたのは「世界の歩き方」というガイドブックだった。
当時、自分が勤めていた地球の歩き方のガイドブックが大好きな漫画の中に登場したのは本当に嬉しくて、しんどい仕事も多かったけど働いていてよかった、頑張ってて良かった、と励みになったのが懐かしい。
ちなみにその後、サックスをミクロネシア連邦チューク州まで持って行った。サックスが吹ける友人がチュークに遊びに来た時に、南国の無人島でサックスの演奏が聞けたのが思い出。教えてもらって少し練習をして雑音くらいは鳴るようになった。この雑音レベルならリコーダーの方がマシかもしれない。その後全く練習していない。
ブルージャイアント 仙台の聖地巡り、モデル
仙台が舞台として描かれているのはジャズに衝撃を受ける中学生時代から初めて人前で演奏し、師匠の由井に出会い、上京するまでの1巻から4巻まで。作中に登場する定禅寺ジャズ・フェスティバルが行われる場所。第一部の前半、仙台の聖地巡りはこちらの記事で。ブルージャイアントのモニュメントやマンホールも見ることができる。
仙台でブルージャイアントの聖地巡礼とモニュメントを訪れてみた【モデル、ロケ地】 - Travel Kurarin
映画「BLUE GIANT」公開が決定!
ついにブルージャイアントがアニメ映画になる!楽しみ。公開は2023年2月。上原ひろみさんが監修する大たちの音楽が実際に耳で聞けるのが待ち遠しい。予告編を見ると、物語は大が上京してきてからソーブルーで演奏するまでの期間。となると、仙台の聖地はあまり映画には出て来ないのかな?ブルーノート東京など、東京でのブルージャイアント聖地巡りも面白そうだ。
映画「ブルージャイアント」公開日に見てきました!
待ちに待った2月17日!朝一番の公演で最速で見に行ってきた。ネタバレはしないように、感想。約2時間、没頭できるほど素晴らしい映画だった。幼女戦記やフリクリを手掛けたアニメスタジオ「NUT」の制作だけあって、表現力が大胆で多彩。ライブシーンではダイナミックなアニメーションや演出で演奏の音やシーンを視覚的にさらに激しく捉えられるようになっていた。普通のライブよりも五感に音が気持ちを訴えてくる感じで、劇中でも表現される「内蔵をひっくり返す」感じがすごかった。
青や金色など、色が印象的に使われていて、三次元のライブでは表現できない視覚と最高クラスの楽曲で楽しめる映画なので、本当に音に色がついていた。打ちのめされるほどアニメと音が合っていて、とんでもない作品だった。
映画版ならではのストーリーもたくさんあって、原作を読み込んでいても楽しめる。もちろん読んでいなくても楽しめる映画。最後のライブシーンは圧巻。映画なのにセリフなしの演奏だけで数分あったが、そんなこと忘れるくらいにライブシーンの表現が素晴らしく、アニメの演出、ストーリー、そして楽曲もとてつもなく良かった。普通に泣いた。
新橋サラリーマンの望月さん、初ライブから通っている年配のファン、めばえ音楽教室の先生など、作中で登場するサブキャラたちが随所で登場しているのもファンには嬉しい。
楽器演奏、ライブシーンはCGで作られていることが多く、見始めは慣れなかったが見ていれば慣れてくる。スラムダンクを見たあとだとどうしても比較してしまうが…。ピアノの指使いやドラムのスティックさばきは特に丁寧に作られており、「これ本当にアニメか?」というくらい綺麗にできていた。玉田のドラムソロシーンとか凄すぎて鳥肌たった。シンバルの凹みやダイのセルマーに掘られた彫刻が綺麗に表現されていたのも、アニメ画力の凄さを感じた。楽器類はかなり再現度が高く、ピアノ演奏などは上原ひろみさんが監修しているので違和感のない指使いシーンが多い。ちなみに原作漫画に登場する楽譜や音符は上原ひろみさんが一部監修しているそうだ。
作中の中盤は玉田が主人公のように注目されており、ドラムの上達が音でもわかるようになっていた。ハイハットだけの音でも初心者風の演奏の再現度が高い。雪祈のオリジナル曲「FIRST NOTE」が作中で何度か演奏されるが、都度ドラム音が変わっており、彼の上達が映画内で耳でわかるようになっている。終盤にリムショットの音が聞こえてきて思わず「玉田上手くなったな!」と声に出しそうだった。バスドラムは少し聞き取りにくいが、聞きやすいハイハットやスネアの音に注目して是非聞いてみてほしい。
玉田のドラム音だけでなく、雪祈や大の演奏も少しずつ変化があるように感じた。最初の演奏とラストでは音の表現力やソロの迫力に違いがあり、作中の彼らの気持ちの変化がそのまま音になっていると感じたほどだ。ライブシーンのソロも毎回異なり、思わず「イェア!」と声を上げたくなるほど高ぶるシーンもあったが、静かに見た。声出しOKのブルージャイアント公演あったら行きたい。
新百合ヶ丘で見たが、あまり大きな映画館ではないのでグッズはほとんどなかった。音楽の映画なのにCDがここの映画館には売っていなくて驚いた。映画公開日の2月17日から上原ひろみさんのYouTubeやSpotifyなどで劇中曲やサントラが配信されている。
しかし、個人的には曲を聞かずに、まずは映画を見て、見終わってから劇中歌とサウンドトラックを聞いて欲しい。初めて見るアーティストのライブに行って、衝撃を受けて帰ってきた日のように、作中のJASSのファンたちと同じように偶然彼らの演奏を見て虜になってしまうように、新鮮な気持ちでJASSのライブを見てほしいからだ。ソロのパートとか、アドリブの展開や曲のキメとかがわからずに映画を見ると、映像と音の迫力や、即興性で上がっていくジャズの良さが最大限に味わえると思う。先に劇中歌を聞いてしまうと、曲やアドリブの展開が読めてしまうので、とにかく曲は聞かないで映画を見てください!!とはいえ、曲はまじでかっこいいので一応リンクは貼っておく(笑)
あ!でもジョン・コルトレーンのimpressionsだけは聞いてから見てほしいかも。
映画版のロケ地について、晴海周辺に詳しい@tritongurashiさんに情報を教えて頂きました。ありがとうございました!
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— トリトンᎶらっし〜 (@tritongurashi) March 9, 2023
主人公達の練習場所は豊洲ぐるり公園の晴海大橋下です。過去に撮った写真をあげておきます。丁度トロンボーンの練習してる人がいます。ここの階段状のベンチがよく出てきます。右の階段から降りてくるのも。左の階段もあったかも。
→ pic.twitter.com/9OQ4eK1XHC