日本人しか入れないジープ島!旅行完全ガイド
日本人専用の無人島リゾート、ジープ島。日本で検索すると情報が錯乱していて、よくわからない。「ジープ島公式」と書かれたページがたくさんある。中には古い情報がそのままになっているサイトもあり、本当のジープ島の情報を伝えるために、チュークに在住していた筆者が個人の目線で、わかりやすく紹介する。
- 日本人しか入れないジープ島!旅行完全ガイド
- ジープ島とは?日本人しか入れない理由は?
- ジープ島への行き方
- ジープ島へのツアー、旅行、料金
- ツアーのベストシーズン
- 宿泊小屋、トイレ、シャワー。充電もできる
- ジープ島での食事は美味しい!お酒は持ち込める?
- ダイビングやシュノーケル、ドルフィンスイムを楽しむための持ち物
- その他、ジープ島に関する小ネタ
- もう1つの無人島、フォノム島の滞在も面白い
- チュークのガイドブック
ジープ島の魅力についてはいくらでも解説しているサイトがあるのでそれらに任せて、この記事では実益のある情報をまとめた。ジープ島は簡単に説明しても、とても良い島だと思う。青い空、透き通るような水色の海、イルカ、ダイビング、魚、サンゴ、風、太陽、満点の星空。小さな頃に夢描いた無人島が本当にあるんだなぁ、と感動する。
ジープ島とは?日本人しか入れない理由は?
ミクロネシア連邦、チューク州にある小さな島。直径35m、日によって大きさは変わるが一周100m程度。ジープ島、JEEP島。現地名ではフェナンナン島、日本統治時代は婚島という名前だった。最大定員は約15名。人数や金額によっては貸し切りもできる。
ブルーラグーンリゾートホテルがジープ島を所有しており、日本人専用の宿泊施設になっている。とても小さい島のため、マナーや利用ルール面で日本人優先としている。日本在住でなおかつ日本人のグループの一員であれば外国籍でも宿泊が認められたこともあり、厳密に言うと、日本人専用という排他的な姿勢をとっているわけではなく、都度丁寧に対応してくれる。実際、ブルーラグーンのダイビングボートの水面休憩などで外国人ダイバーがジープ島に寄って休憩することがあり、上陸禁止、宿泊禁止、ということではない。
1990年代に色々なところに旅行をしていた吉田さんがブルーラグーンリゾートホテルのオーナー、キミオ・アイザックさんから許可をもらい、移住して開拓。(※吉田さんが所有しているというのは誤り。あくまで、管理を任されていたらしい)
地上波のテレビで放映される度に話題になる。『世界の絶景100選 死ぬまでに見たい100の絶景』(フジテレビ 2009年2月20日放送)で、1位に選ばれた。新庄剛志が紹介。『なるほど!ザ・ワールド』(フジテレビ 2020年1月1日放送)で、俳優の伊藤健太郎さんが紹介。ジープ島の映像はやはり美しい。
ジープ島に関する本もたくさん出ているが、中でも読んで面白かったのは下記。チュークに住んでいる自分でも読んでいるとジープ島に行きたくなる。
ジープ島を管理しているブルーラグーンリゾート
ジープ島を管理しているホテル。オーナーはジープ島を所有しているチューク人のアイザック一家。チューク州都のウエノ島の南端にある。ジープ島に行く場合はこのブルーラグーンリゾートにあるブルーラグーンダイブショップから船で移動する。 ブルーラグーンリゾートの解説は下記参照。
”ブルーラグーンリゾート”在住者が教える情報まとめ - Travel Kurarin
日本人ガイドスタッフはいるの?
日本人男性スタッフの渡会さんが常駐。ジープ島またはブルーラグーンリゾートに滞在している。
https://www.instagram.com/taravel_aru/
私の過去の経験だと、ほぼ日本人ガイドが対応してくれるが、稀に現地スタッフのみとなることもあるので、絶対に日本人対応が必要な場合は代理店に要確認。開拓者である吉田さんは不定期で滞在。以前滞在されていた、ジープ島ガイドの柴崎さんは現在は帰国している。
ジープ島にはリペルとシンノスケ(本名)というチューク人夫婦がいて、長年日本人の世話をしてきたので島での生活はそこまで不安はない。ウエノ島でもチューク人は英語が公用語なので、単語と身振り手振りでなんとかコミュニケーションはとれる。
ジープ島への行き方
- ジープ島はミクロネシア連邦、チューク州にある
- 日本からは直行便はない。グアム経由のみ
- ユナイテッド航空で日本→グアム経由→チューク国際空港(TKK)へ行く
- フライトは日本からグアムは約4時間。グアムからチュークは約1時間30分
- 空港のあるウエノ島からジープ島へボートで30-40分くらい
- 成田からは土曜発、日曜帰国の往復(7泊9日)がグアムの滞在時間が最も短い
※2018年9月に就航したニューギニア航空の成田-チューク間の直行便は運休中。
航空券代は成田(NRT)→ グアム(GUM)→ チューク(TKK)の往復で13万円~15万円くらい。安ければ11万円くらいも見たことがあるが、基本的に独占路線なので高い。一時期は高すぎてユナイテッド航空のマイルを購入してから発券することで数万円安くする方法があった。私は友人の航空券などはその方法で安く発券していた。
ミクロネシア連邦チューク州とウエノ島とは
- ジープ島はミクロネシア連邦チューク州にある島の名前
- チュークは州と環礁の名前。チューク島という島はない
- ミクロネシア連邦を構成する4州の内の1州。最も人口が多い州
- 日本統治時代にはトラック諸島と呼ばれていた
- 空港のある本島のウエノ島はチューク州の州都。
- 本島のウエノ島には別名があり、ウエノ島=モエン島=春島という3種類の名前が使われている。
ジープ島へのツアー、旅行、料金
ジープ島への旅行は個人手配はできない。限られた指定の旅行代理店からの予約のみを受け付けている。「ジープ島公式」と名前のあるサイトが乱立しており、わかりにくい。リンク切れやサイト閉鎖も多いので、各サイトの日付などを見て、最新かどうか、確認しよう。現在は以下の2社のみがジープ島ツアーに対応している。主に5~7日間のツアーで料金は20万円~25万円程度。
ジープ島のリゾート情報・おすすめツアー情報 | Vacations21 オアシスツアーセンター
ジープ島~About~ - ARC TRAVEL HOLIDAYS
ツアー、旅行に最適な日数
定番の日程はジープ島2泊、計5日間のツアーだ。ツアー会社が出しているパッケージも5日~9日程度が多い。
グアムでの乗り継ぎが少ないのは週1便のみ。行きは土曜日に日本発、帰りは日曜日の午前2時発の便がグアムで1泊する必要がない。
人によっては全泊ジープ島の人もいるし、ジープ島は1~2泊で残りはブルーラグーンリゾート泊の人もいる。設備がなにもない、人と距離感が近い、電波がない、というジープ島をどれくらい楽しめるか個人の価値観によって滞在日数は決めたほうがいい。なにもなくてゆっくりできた、という人もいるし、天気によってはきちんと寝れないからきつい、という人もいる。個人的には2~3泊がちょうど良いかな。ちなみに、ブルーラグーンリゾート宿泊の場合は日帰りでジープ島に遊びにいくこともできる。
ツアーのベストシーズン
個人的には夏(5月~11月)がベストシーズンだと思う。低気圧さえなければ風がほとんど吹かず、海面はとても穏やかだ。この時期の海は綺麗だし、イルカも冬に比べると見つけやすい。シュノーケルなどもやりやすい。ただし、日本も夏に台風が多いように、チュークも夏は低気圧が起きることがある。その場合は夏でも天気は悪い。
かといって、冬が遊べないわけではない。ダイビングなども普通にできる。冬の時期は基本的に風が強いが、風が弱い日であればイルカは見つかるし、ダイビングやシュノーケルもしやすい。なので、正直いつ行っても良いと思う。
ジープ島の天気
チューク州は年間を通して気温は約30度。スコールあり。水温は28~30度。夏は日本よりも涼しい。年間を通してウェットスーツは5mm長袖を推奨。天気が悪いと雨風が強く、かなり寒い。チュークの天気は
- 冬:12月~4月ごろ 風が強い季節
- 夏:5月~11月ごろ 風が弱い季節
とされているが、低気圧が発生すれば夏でも風が強いことはあるし、年中スコールは降る。天気は運次第。風が強いと言っても台風レベルにはなることは少ない。ダイビングやジープ島滞在は普通にできる。そのため、年間を通じてベストシーズンと言えなくもない。お盆や年末年始など日本の長期休み時は島が混雑することもある。
旅行代理店の紹介には雨季と乾季という説明がされていることがあるが、チュークには雨季と乾季の区別はあまりはっきりしない。チュークに住んでいてそれを感じることはなく、とにかく風が強いか弱いか、だけ。
海の透明度は冬の方が良い、と書かれているサイトもあるが、それも天気次第。気象条件が良ければいつでも透明度は高い海だ。
イルカを目的に来るなら夏がおすすめ。夏の方がイルカは見つけやすい。ただし、夏でも低気圧などで風が強い日もあるので確実ではない。冬でもイルカは見つかることも多い。野生のイルカと泳ぐのは天気に左右されることを理解しておこう。
低気圧さえなければ1年中どんな時期でも、一日中曇天で晴れ間が見れないという日はあまりなく、だいたいどこかで晴れる。虹もよく見れる。朝陽と夕暮れはハイライトの1つ。
日本に来る台風はこのエリアで低気圧として生まれるので、日本に台風が来る前はチュークも荒れていることが多い。ただし、チューク周辺では低気圧なので、台風のような被害は出ることは少ない。環礁に囲まれているので津波も来ないと言われている。
ジープ島の星空はすごい!南十字星も見える
ジープ島の星空の解説はこちらの記事を参照。約2年間で撮り続けた夜空の写真と星座観察の集大成。記事が長すぎて最後まで読んでくれる人がいるか心配です(笑)
チューク、ジープ島から見える星空、星座の解説 - Travel Kurarin
宿泊小屋、トイレ、シャワー。充電もできる
ジープ島の設備やトイレなどの紹介はこちらの記事で詳しく紹介している。
ジープ島の宿泊小屋、トイレ、シャワーなどを紹介!発電機で充電もできる - Travel Kurarin
ジープ島での食事は美味しい!お酒は持ち込める?
とにかく美味しいジープ島の食事!カップ麺などを持ってくる旅行客がいるが、心配無用!よく出るメニューなどや、お酒の持ち込み、ビールの買い方などは以下で紹介。
ジープ島での食事は美味しい!ビール、お酒は持ち込み推奨。無人島パーティも可能! - Travel Kurarin
ダイビングやシュノーケル、ドルフィンスイムを楽しむための持ち物
一番大事なのは防寒具!ジープ島に持っていったほうが良い物、持ち物はこちら。以下の記事で詳しく紹介する。
ジープ島への持ち物!ダイビングやシュノーケル、ドルフィンスイムを楽しむために - Travel Kurarin
その他、ジープ島に関する小ネタ
潮の流れによってサンゴや砂が打ち上げられる場所が変わるので島の形が毎回違う。
ジープという名前の由来は
- トラック諸島に対してジープ島というギャグ(トラックとジープ)
- 車のジープのように冒険を楽しめるように
- JEEPは「Japan Explorer Expedition Party」(日本海外遠征隊)の頭文字
だと吉田さんに直接聞いたことがある。
ジープをつくっているクライスラー社から連絡があって、ジープ島の写真を車の広告に使いたいというオファーがあったことがあるらしい
島にいた犬、初代のビキニとジープは亡くなってしまったらしい。何代も犬が世代交代しており、今いる犬は何代目なんだろうか。いつもジープと名付けられた犬がいる。今も夏島で暮らしている、仙台のジープもいるらしい。
ジープ島には蚊がいない。ハエはいる。ダニに刺された、と言う人もいた。神経質でなければ虫除けは要らない。
チュークでは両替は一切できないので事前両替必須。ATMも基本的にない。通貨は米ドル。クレジットカードはブルーラグーン内では使えるが、基本は現金精算。
もう1つの無人島、フォノム島の滞在も面白い
ジープ島とは別の無人島リゾートがある。それがフォノム島。同じくブルーラグーンリゾート所有。ジープ島も良いが、フォノム島にはまた違った良さがある。フォノム島については下記の記事で詳しく紹介している。
"フォノム島" 在住者が教える情報まとめ - Travel Kurarin
チュークのガイドブック
個人的に作成した、チュークのガイドブックです。日本語でのチュークのガイドブックとしては、最も詳しい内容になっています。旅行の参考にどうぞ。
チュークのガイドブックを公開しました! - Travel Kurarin
ジープ島やチュークのお土産
ジープ島のお土産は現地で売っている。ブルーラグーンダイブショップの一角にステッカーやTシャツが売っている。当時売っていたお土産は上記ガイドブックで紹介している。
私個人でも、グッズを作ってみたので、こちらも是非。チュークで過ごした2年間に撮った写真などを使って、ウェブショップ「Kurarin Store」をつくりました。
https://kurakurarin.theshop.jp/
ジープ島、フォノム島、イルカ、沈船ダイビング、星空などのチュークの魅力をたっぷり込めました。フォトブックには総撮影枚数10万枚以上から激選した97枚の写真をまとめています。チュークの美しさが伝わる、良いフォトブックになったと思います。他にもポストカード、ステッカー、Tシャツ、パーカー、iPhoneケースなど色々なグッズがあります。