Instagramをなんとなくチェックしているとフィードで流れてきた写真に目を奪われた。
おばあちゃんの満面の笑みが印象的だ。私は小さいころおばあちゃんっ子だった。両親が仕事で忙しく、幼い私といつも一緒にいてくれたのがおばあちゃんだ。そんなおばあちゃんも数年前に施設で亡くなったが、施設に入る前はよくこんな風に笑っていたなということをこの写真が思い出させてくれた。
気になるInstagramアカウントは「特別養護老人ホームふじの」の写真だった。
このアカウントの発信元がどんなところなのか気になり、発信元をチェック。北海道札幌市で運営されている特別養護老人ホームふじのというところのものだった。特別養護老人ホームってどんなところだろうと思ったので調べてみた。
“特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)とは、常時介護を必要とし、在宅での生活が困難な高齢者に対して、生活全般の介護を提供する施設です。略して「特養」とも呼ばれています。 特別養護老人ホームでは、入浴、排泄、食事などの介護、その他の日常生活の世話、機能訓練、健康管理及び療養上の世話を行います。2015年4月より特別養護老人ホームの入所基準が変わり、原則として要介護3以上の認定を受けた高齢者が対象となっています。”
“要介護3以上とは自分で歩くことが難しく、杖や車椅子を利用しないといけなかったり、日常生活を送る上でトイレやお風呂など全面的な介助が必要だったりする状態とされています。要介護5になるとほとんど寝たきりの状態になっている方もいます。”
生活全般に介助が必要な方が入所しているということからかなり重たい印象を受ける。そういえば、私のおばあちゃんが最後に居た施設も少し暗い雰囲気で、他の利用者さんともほとんど顔を会わさなかったなということを思い出した。
でも、特養ふじのはどこか違う。Instagramの写真を見ていると、四季折々のイベントを催している様子が分かり、入居者同士の交流が図られている。そして、おじいちゃん、おばあちゃんの表情がとても良い。イキイキとしているし、写真からでも和やかな雰囲気が伝わってくる。
働いているスタッフの方も仕事を楽しんでいそうな感じ。私は自分のおばあちゃんが居た施設のイメージから、老人ホームで働くスタッフの方もなんとなく怖くて、愛想がない印象を抱いていたけど、全くそんなことなさそうだ。暗いイメージを持っていたので、驚いた。
優しい、楽しいだけじゃない介護の世界。厳しい現実と向き合わないといけない時もある。
特養ふじののInstagramを覗いていると、いつも楽しそうな雰囲気が漂っているように見えるが、現実はそうはいかないようだ。投稿の中には、時には厳しい状況の中で、必死に歯を食いしばって頑張っているスタッフの方々の様子も綴られている。
特に、夜勤の時間帯で多い緊急対応。何らかのイベントが起こると休憩をする暇もないほど忙しく、夜勤が明けても残業に追われることもあるという。私からすると想像もつかない大変さだが、そういった雰囲気を入居者の前で決して出さないスタッフの方には頭が上がらない。
特養ふじののInstagramを通して、こんな風に一生懸命ケアをしてくれるスタッフの方がいるから、入居者の皆さんが施設で穏やかな日常を送れているのだということを知ることができた。やはり何かしら発信していくことは大切だ。特養ふじののような施設にこれからの介護業界を引っ張っていって欲しい。
特別なことはないけれど、日常の一コマを発信中
自分の両親に介護が必要になったらこういった施設に預けたいし、何なら自分も入りたい。特養ふじのは利用者に寄り添い、共に頑張ってくれる仲間も随時募集中とのこと。一緒に働いてみたい、施設のことが気になるという方は下記Instagramをチェック。
特養ふじのを運営している社会福祉法人すずらん福祉会のHPは下記。