コロールからペリリューへ定期船で移動してみた
パラオのペリリュー島は第二次世界大戦で激戦地になった場所の1つ。いまでは穏やかな時間がながれる島だ。2015年に天皇陛下が慰霊に訪れた島で、それによって道路などが綺麗に整備された。
ペリリューはパラオの中でも流れの激しいダイビングポイントとして有名であり、200本以上経験してないといけないなどの条件があるが、コロールから遠征ダイビングで訪れることもある。また、日帰りの陸ツアーもいくつかある。しかし、陸での滞在を目的にコロールからペリリューに行く場合は定期船での渡航が主となる。
ペリリューへの定期船
定期船は2種類ある。日本丸2(Nippon maru Ⅱ)とOdesangel Dilという2つの船だ。日本丸2の方が速く、コロールとペリリュー間を約1時間半で結ぶ。Odesangel Dilは遅く、約3時間かかる。
それぞれの船のスケジュールはコロールやペリリュー各地のストアやホテルなどに貼ってある。日本から調べる場合、確実なのは事前にインターネットでホテルなどに聞いて教えてもらうことだ。スケジュールは変更になる場合もあるので、こまめに確認したほうがいい。また、1ヶ月ごとにスケジュールが変わるので、月をまたいで旅行をする場合は要注意。毎日運行しているわけではないので、定期船でコロールとペリリューを往復する場合はスケジュールをふまえて旅程を決めなくてはいけない。
料金はどちらの船も同じらしい。今回乗ったのはOdesangel Dil。料金は1人15ドル、スーツケース2ドル、バックパック1ドルだった。
コロールでの定期船乗り場
デイドリームやアンテロープゲストハウスがある、コロールパッセンジャーフェリーターミナルから出発する。この名前はガイドブックなどに使われているが、現地人はこの名前を知らず、使わない。現地人はフィッシャリーと呼ぶので、注意。
コロールパッセンジャーフェリーターミナル周辺には公衆トイレとミニマートがある。
公衆トイレは無料。そこまで汚くはないが、まぁ公共のトイレ、という感じ。
ミニマートは港の建物の一番端、デイドリーム側にある。お菓子や飲み物、タバコなど最低限だが一通りものが揃う。
ミニマートには弁当が売っているので、船で食べることもできる。
イートインコーナーもある。
かりんとうが売っていた。
ビールなどは1.25ドル。物価は日本と同じくらい。一部、少し安い印象。
ペリリューへの定期船、Odesangel Dilに乗船
この日は3時にコロールを出発するスケジュールだった。船は午前中にペリリューから来ていて、ずっと港にとめられていた。
ベンチに座っているおばさんが係員のようで、ここで料金を支払う。もちろん現金のみ。領収書をくれるので、それは必ずとっておこう。3時出発で、この日はほぼ時間通りに出発したのであまりギリギリに行くのは危ないかも。
ガソリンやブロックなどの建築資材、ビールや食品など、人よりも荷物を運んでいるようだ。いくつかの車が来て、荷物を運んでいる。
Odesangel Dilの設備
船にはトイレ、ベンチくらいしか設備はない。
操舵室。パラオ人のおじさんがビートルナッツを噛みながら運転していた。制服とかはなにも着ていないけど、なにかオーラがある。
船は2階建てで、後部の船橋周辺にベンチやイスが用意されている。日差しが強かったり、雨が降ったりするのでベストな場所をキープしよう。風がけっこう強いので意外と肌寒い。1階はエンジンの音がうるさいので、自分は2階の操舵室裏にイスを用意してもらった。ここならうるさくないし、風も直接当たらない。ただ、日差しが当たる。この船での場所取りは難しいが、大事。なんせ3時間も乗っているのだから。
日本からの支援でもらった船らしく、操舵室前にはプレートがあった。北海道からやってきた船のようだ。
船橋1階は居住スペースになっているが、船員の私物?や備品がおいてあり、倉庫になっていた。1階後部には現地人が3人居座っており、寝たりタバコを吸っていた。写真ではわかりにくいが、船の後ろに向かって、釣り糸を流していた。トローリングのつもりなのだろうか。ペットボトルが目印につけられている。釣れるのかと期待していたが、今回の航海では釣れなかったようだ。
3時間の航路では、特になにもない。当然、船では水や食べ物の販売やサービスはなく、ただひたすら座って待つというスタイル。そのため、乗船前に水は買っておこう。いくつかの島々を縫うように移動するので、両舷に見えるパラオの島々を見てゆっくりした時間を過ごせる。ちなみにOdesangel Dilは日本丸2に比べて遅いので、ほとんどの住民は日本丸2に乗るらしい。どうりで誰も乗っていないわけだ。
ペリリューへ到着
3時にコロールを出港し、6時前にペリリューへ到着。予定通り、約3時間の航路だった。
ペリリューに入る前は浅瀬を切ったような水路を通るので、両舷にはきれいな水色の海が広がる。透明度が高く、魚も見れるので見ていて楽しかった。
ペリリュー島の北側にある、ノースドックに到着する。写真にうつっているのが日本丸2だ。見た目からして、こっちの方が速い、旅客用の船だとわかる。
ペリリューからコロールへの定期船
コロールから着いた同じ港、ノースドックから同じように定期船が出ている。スケジュールは前述の通りで、料金も変わらない。
ノースドックにある水色の建物は観光案内所になっており、ここに船のスケジュールが貼られている。帰りの便のスケジュールは聞いて確認しておこう。
ペリリューでの定期船乗り場
ノースドックにはミニマートが2つある。
フィッシャーマンズコーナー。外から見ると営業しているのか全くわからない。写真右側のドアが入り口になっている。
スパムむすびなどの弁当類が僅かながら売っている。お菓子、カップ麺なども揃う。
もう1つ、別の建物の1階にあるITWONGストア。こちらにもたまに弁当類が売っているようだ。自分が行った時にはなかった。お菓子、飲み物などが揃う。地図やガイドブックにある、イエローウォールというレストランは2019年10月現在、閉店している。
ペリリューからコロールに戻る船は住民にとって唯一の交通手段のため、金曜日や日曜日などの休み前などは混雑することもあるらしいので、注意。
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ペリリューの陸地観光は主にコロールからの日帰りツアーで訪れることができる。その場合、ガイド付きで車での移動になり、快適だ。今回は自力でペリリュー島の観光地、戦跡を見て回った。
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