1970年から続く日本最大級のヒッピーコミューンがあるらしい!
福島県いわき市から車で約1時間、電気水道ガスインターネット、全てのライフラインが届かない山奥に獏原人村という村がある。1970年代に開拓された山奥の村で行われる年1度のお祭り「満月祭」に行ってみた!
- 1970年から続く日本最大級のヒッピーコミューンがあるらしい!
- 獏原人村、満月祭とは?
- 満月祭での過ごし方、持ち物
- 【動画】獏原人村を1周歩いてみた!
- 【動画】満月祭2023に行ってみた!
- 1年1度の日本ヒッピーの祭典?満月祭に行ってみた!
- 参考リンク
獏原人村、満月祭とは?
水は山と川から引き、電気は太陽光で賄っている。インターネットも圏外の場所にある村。1970年代に先人たちが開拓。未だに自給自足を目指す現存する貴重なヒッピーコミューン。満月祭は1980年代から行われているそうで、約50年の村の歴史がある。建物も全て手作りで建築している。
住所は福島県双葉郡川内村下川内バク501。
なんとグーグルマップのストリートビューが村の入り口まで載っている(笑)
満月祭での過ごし方、持ち物
元々知っていた満月祭。参加した年は8月1週目開催だったので、土日に参加した。毎年6月くらいになると公式サイトに満月祭のお知らせが掲載される。今年は前売り入場料6,000円。チケットは全日有効、約1週間お祭りは開催している。。前売りチケットの支払い方法は振込のみ。テントサイト無料。駐車料金は1台1,000円。バイクは無料。
土日参加の人が多く、家族連れがとても多かった。車中泊もけっこういたが、テント泊で自炊している人も多い。食事は自炊、お酒も持参している人が多かった。
出店が500~1,000円くらいで飲食物が買える。村の水は飲める。水が原因かは不明だが、私は少しお腹を壊してしまった。スマホの充電くらいなら本部でしてもらえる。
夜間は真っ暗なのでヘッドライトは必須。地面は整地されているが、根など出ているので両手は空けておきたい。水場が少ないので、大きなタンクなどがあるとテントサイトで水が使いやすくて便利。ゴミは全て持ち帰る。本部で処分してもらう場合は1袋200円かかる。
夜間は少し肌寒かった。寝る時はTシャツにウルトラライトダウンを着ていた。日中はけっこう暑く、汗をかく。
ずっとメインステージは何からライブをしているし、他でもお店やワークショップがあるので、常に何かしら楽しめる。自由なフェスなので自分から興味のあるものに首をつっこんでみるともっと面白くなる。楽器ができる人は山車ステージに出演も可能。
みんなを見ていると、日中は川や日陰でゆっくり過ごしていて、夕方くらいからメインステージに集まってお酒を飲みながら音楽を楽しんでいる感じだった。普通の音楽フェスでは経験できないようなことがたくさんあった。バンド演奏中に客が勝手に打楽器を始めてもセッションになっていたし、ピースフル。リズムの取り方や踊り方も人それぞれで自由な感じが本当に面白かった!
【動画】獏原人村を1周歩いてみた!
GoPro持って1周歩いてみました。村の規模感や様子がわかりやすい動画。
【動画】満月祭2023に行ってみた!
楽しかった2日間の思い出ビデオ。
1年1度の日本ヒッピーの祭典?満月祭に行ってみた!
東京から車で約4時間。土日休みを使って2泊3日で行ってみた。いわき市から山奥に約1時間進むと、道路脇に突然現れる満月祭の看板。
約4キロ、車で林道を進む。未舗装部分も多いが、思ったより舗装されている印象。
けっこう混んでいる。軽自動車でも問題なく来れていた。
会場から少しだけ離れた場所なら駐車料金1,000円がかからない。
到着!受付で誘導を受ける。駐車料金1,000円を現金で払う。事前に前売りチケット代金を振り込んでおいたので、そのスクリーンショットを見せると、名簿で名前を探してくれて無事に受付終了。ミサンガが入場者の印で、車にも赤いリボンをつける。
受付にはマップが貼ってあるので撮影しておくと楽。特にこちらから聞かないと案内はないが、聞けば喜んで何でも教えてくれる。
2023年のタイムテーブル。元「たま」の知久さんが6日に出演。
獏原人村のマップ。右側が入り口。
土曜日の昼過ぎに到着したが、結構混んでいて、駐車場の誘導に時間がかかっていた。駐車場はかなり自由で、指定されたエリアならどこでもOKという感じ。ある程度整地されていて停めやすかった。
飲食店や雑貨屋が多数出店している
メインの通りに出店が並ぶ。
コーヒー、パン、理髪店、ラーメン、お酒、髭を編む、染め物、シルクスクリーン、古着、宇宙との更新、占い、など多彩。
お店の人もいたりいなかったりで自由。
一通り揃っているので、飲食には困らない。
雑貨の販売も多い。
満月祭2023Tシャツも販売があった。
3,000円。
メインステージ前。
ここが出店も一番揃っている。
本部。困ったらここに相談。
メインステージ。ずっと焚き火がある。夏なのでけっこう熱いが、夜になるとむしろ暖かくて心地よい。
本部の掲示板には情報がたくさん
本部の掲示板。ここで情報を得る。ワークショップなど、突発的なイベントの募集などが行われている。山車ステージの出演は記名制なので希望するアーティストはここで名前を書く。
マサイさん家。普通に立派な家だ。2重扉になっていて、寒さが凌げるようになっている。太陽光発電もある。
家の前の池。ボートが置いてあって子供がよく遊んでいた。
水道が数か所にある。飲める、と書いてあったが自分は下痢になった。
マップ右下のテントサイト。マップ左側のテントサイトは満員だった。
川への下りる入り口。
愛ちゃん家。
この家は新しいようで、普通に立派だった。こんな山奥にこれが建っているのがすごい。
テントサイトでキャンプの準備をする
場内を一周したので、自分のテントの設営。整地はされていて、けっこう平坦だったが、切られた竹みたいな根がマットなどに刺さりやすく、トゲトゲしていた。
テントの場所も完全自由。雑草を自分で切って開拓している人もいた。駐車場の車の横にはテント設営禁止、と書かれていたがけっこう車の横にテントを張ったり、テントサイトに車を停めている人が多かった。
テント設営完了。
とりあえず遅めの昼ごはん。米をミスって焦がしてしまった。
食後のコーヒー。
日陰にテントを貼ることができたので朝も夜も快適だった。
満月祭、獏原人村を楽しむルール
満月祭を楽しむお約束事項。人として当たり前のことが書いてある。
全体的にとてもマナーの良いフェスだった。フジロックよりもゴミが落ちていなかった。
村で飼っている鶏。
オートキャンプエリアや駐車場も整備されている
マップ左側のオートキャンプエリア。
出演者駐車場。
一番奥にある三日月荘。
年期が入っているが、現役の家。
奥のモグラ跡と呼ばれる廃屋。
壁がないが、中にテントを張って住んでいる人がいる。
奥の方に停めている人は満月祭の最初から来ている人たちなのでテントなども大きくてお祭りを楽しんでいる様子だった。
日が暮れてきた。
仕込み中だったラーメン屋がオープン。
ピザ屋はネオンがかっこいい。
ライブペインティングなども各所で行われている。
僻地なので値段が高いと思っていたが、意外と500円で買える飲食物もあった。
アクセサリーなどのハンドメイド雑貨販売。
本部横のテントは居酒屋のカウンターのようになっていて、居心地の良い場所。生ビールも飲める!
山車ステージには友人が出演していた。会期中に2回出ている人もいて、自由で素敵だった。
メインステージでのライブは10時くらいから25時くらいまで続く。ただし、スケジュールにないバンドが出ていたり、全く読めない。それが面白い。
夜になると焚き火の雰囲気が素晴らしい。
みんな椅子を持ってきてゆったりしている。
驚いたのが、電気がないはずの獏原人村で、ここまで本格的なライブ環境ができるのか!ということ。
照明も十分だし、プロジェクターをつかったプロジェクションマッピング的な演出も手動でやっていて素晴らしいクオリティ。アンプ類やドラムセットなども普通のライブハウス並に揃っており、外音はPAが3名くらいでこまめに確認していた。音はかなり聞きやすかった。
夜はメインステージだけなのでゆっくり見ていられるのが楽しい。踊っていたら知らない人がお酒をくれた。
ステージ横ではライブペインティングが行われていた。ライブペインティングを見ながらずっと何かをメモする男性がいた。
メインステージの高台にあるのは運営のコミューン生が住んでいる場所。
こんな山奥にこんな場所が!と事あるごとに驚く。
夜になるとメインステージに人が集まってくる。
PA横に喫煙所あり。ほぼ全員タバコ吸うのに会場内、全然吸い殻落ちてなかった。
キャンドルが美しい。
ブラックライトで照らされた絵。
生ビール600円。
リバーサイドダンスフロアにもバーがある。
DJ系の音楽もこちらで盛り上がっている。
以前、獏原人村で使われていた独自通貨チャラの名残。
ヒッピーだと自己紹介する男性の弾き語りはアツかった。
夕飯。
夜は少し寒いので上着があると良い
夜になると上着が1枚必要なくらい。思ったより蚊はいなかったがアブやブヨはいる。
レトルトの麻婆豆腐。
リバーサイドダンスフロアでは深夜までDJが演奏している。
メインステージも盛り上がってきた!
タイムテーブルでは終わっているはずだが、バンド演奏は続く。
PAさんたちの丁寧なお仕事に感動。
焚き火横で練る男性。26時頃に俺もテントに戻って就寝。寝る前に川で身体を洗った。夜は真っ暗なので全裸の人もいた。
肉眼で天の川が見えるほど星が綺麗だった。
久しぶりに明合成に挑戦。途中でカメラが結露してしまった。人工衛星か飛行機が2機写っている。
朝ごはん。朝はテントが日陰のおかげでそこまで暑くならなかった。
獏原人村のトイレはわりと綺麗
メインステージ横のトイレ。土足厳禁なのでとても綺麗。
土日両日とも良い天気だった。
ドームでは何かのワークショップが行われていた。
コミューン生が住んでいるドーム横の小屋。テントサウナが設置されていて羨ましい。
ドーム。これも形状的によく建築したな、、と感嘆。
昼間はゆったり。
世界平和を祈る男性と女性。
川。ここでみんな洗濯や洗体をしている。
川沿いは歩きやすい。
テントサウナ。整い椅子もある。
サウナは1回1,000円。
テントのチャックが壊れていて、高温にはならないが60-70度くらいにはなっていた。
テントサウナから川に飛び込めるのが気持ち良い!
夜にテントサイト近くの崖を降りて、もっと下流にも行ってみたが、誰もいなかったので深夜に全裸で川に入って、満天の星空と自然を独り占めした。
獏原人村内の住民はバイクで移動している。
けっこう車中泊をしている人も多かった。
お昼ごはんはカレー。
当初はマットで寝るつもりだったが、根が刺さるのでコットで寝た。
フィリピンのセブ、バジャウで暮らしていたヒロム。
彼が上京してきた頃からの知り合いで、7年ぶり?くらいに再会。俺のことを顔見ただけで覚えててくれたので嬉しかった。
彼は最近、トークセンという木槌を使ったマッサージの修行をしてきたので、それを演奏に合わせて叩くライブを行っていた。
バジャウの村に遊びに行った時の記事はこちら。超楽しかったな。燃やすものないから地球の歩き方燃やして魚を焼いて食べた。
松田大夢のバジャウ族の村に遊びに行った - Travel Kurarin
お手洗いが綺麗で毎回感動する。
偶然、同じ色の組み合わせのギョサンを履いている人を見つけた。
テントサウナは夕方くらいに営業終了をする。夜入りたかったけど残念。
スケートボードもできる。
ライブペインティングが増えている。
無料のワークショップもある。
パーカッションのドラムサークル。
オルタナ系のバンドが多かったが、聞きやすいバンドばかりで初見でも楽しめる。
夕飯。
焚き火用のフリッカーファイヤーを持っていった。
フリッカーファイヤーはポータブル焚き火。けっこう値段高かったけど、手軽に火が使えるし、買ってよかった。
日曜日の夜のバンドも最後まで見て、就寝。3日目の朝起きて、片付けをして村を後にした。日曜日の夕方に帰る人も多く、ヒッピーのお祭りとはいえ土日が一番混んでいた。みんな働いているんだね。
村内では24時から朝9時までは交通規制がある。
参考リンク
【風見マサイ(獏原人村)】ヒッピーという生き方がもたらしてくれた自由。 | フリーペーパー DEAL(ディール)
福島のヒッピーコミューン 獏原人村と満月祭2020 | インド大好き!ティラキタブロ グ