
高知県の四万十川で、四万十塾の4泊5日カヌートレックに参加した。カヌーに生活道具を積み、川を下り、河原にテントを張って眠る。食事もキャンプの設営も、ガイドと参加者みんなで協力して行う旅である。
きっかけは、水曜どうでしょうのユーコン川下りだった。いつかあんな旅をしてみたいと思っていたところ、日本でも四万十川でカヌーとキャンプを組み合わせたツアーに参加できることを知った。実際に行ってみると、想像以上に楽しかった。向かい風で進まない日もあれば、カヌーがひっくり返って川に落ちることもあった。それでも、穏やかな川に浮かんで山を眺めている時に、なんて幸せなんだろうと思う瞬間が何度もあった。

この記事では、2026年9月に参加した時の料金、アクセス、食事やトイレの事情、1日目から5日目までの体験をまとめる。持ち物選びで失敗した点も多かったので、詳しい装備とチェックリストは別記事に整理した。
持ち物の準備はこちら:四万十川カヌーツアーの持ち物・服装!4泊5日で役立った装備と防水対策
- 四万十塾の4泊5日カヌートレックはどんなツアー?
- 料金は1人72,000円。追加でいくらかかった?
- 予約とアクセス。私は高知に前泊して鉄道で向かった
- 公式の行程と実際の行程は変わる
- 宿泊・食事・トイレ・シャワー・電波の実際
- 1日目|集合して、みんなでキャンプを作る
- 2日目|出発せず、カヌーの練習に一日使った
- 3日目|川下り開始。向かい風と転覆で、防水の重要性を知った
- 4日目|すべての荷物を積み、沈下橋をくぐる。旅で一番楽しかった日
- 5日目|穏やかな川下りと、久しぶりの温泉
- 参加前に知っておきたかったこと
- 自然を見る旅から、自然の中に入って過ごす旅へ
- 【四万十川】カヌーとキャンプで旅する4泊5日|四万十塾の料金・持ち物・生活事情を徹底紹介
- 参考URL
四万十塾の4泊5日カヌートレックはどんなツアー?

四万十塾のカヌートレックは、カナディアンカヌーで四万十川を移動しながら、途中の河原でキャンプをするツアーだ。四万十川の全区間を下るわけではなく、その時の条件に合わせた区間を旅する。片側にブレードのあるパドルで漕ぎ、参加者は基本的に2人乗り。私が参加した回は参加者が約10人、ガイドが2人だった。中学生から50代くらいまで年齢は幅広く、男女もほぼ半々。一人参加、友人同士、親子での参加があり、リピーターも何人かいた。
| 項目 | 今回の体験 |
|---|---|
| 主催・ツアー | 四万十塾・四万十川4泊5日カヌートレック |
| 参加日 | 2026年9月19日~23日 |
| 参加費 | 1人72,000円 |
| 集合 | 昭和ふるさと交流センター・14:15 |
| 宿泊 | キャンプ場2泊、河原2泊。すべてテント泊 |
| 川下り | 今回は3日目から5日目 |
| 解散 | 中村駅・16:30前後 |
上の表は私が参加した回の記録。特に川下りを始める日やゴール地点、解散時刻は、いつも同じとは限らない。
食材や共同装備は用意してもらえるが、作業は全員で行う

カヌー、パドル、ライフジャケット、食材、調理道具、大きなタープ、共用のテーブルや椅子などはツアー側が用意してくれる。一方、自分のテントや寝袋、食器などは持参、または事前にレンタルを相談する。面白かったのは、自分のテントを張ったら終わりではないところ。まずはみんなで使うタープやキッチンを作り、食事を準備し、翌朝は片付けて荷物を運ぶ。川下りが始まると、共用の荷物もカヌーごとに分担して積んでいく。道具の置き場所や収納方法にもルールがあり、最初のうちに覚えておくと動きやすい。ロープのまとめ方や荷物の積み方など、アウトドアに詳しい人たちから直接教わるのも楽しかった。カヌーを漕ぐ時間だけでなく、この共同生活そのものが旅の大きな部分を占めていた。
料金は1人72,000円。追加でいくらかかった?

私が支払った参加費は、4泊5日で1人72,000円。食事や共同装備、ガイドのサポートまで含めて体験すると、個人的には安いと感じた。自分たちだけで食材や道具を揃え、川の状況を見ながらコースを選び、荷物の運搬やキャンプを組み立てるのは相当大変だと思う。今回は、ツアーとは別に川を下っていた人がカヌーや荷物を流され、私たちのグループが手助けする場面もあった。景色を楽しむだけでなく、川を知るガイドと一緒に行動できることにも価値を感じた。公式のツアー案内では大人72,000円(税込)からで、ガイド料、食費、カヌー用品、保険料などが含まれる。開催回ごとの条件は、四万十塾の公式ツアー案内で確認してほしい。
| 費用 | 今回の金額・扱い |
|---|---|
| 参加費 | 72,000円/人 |
| ツアー中に使わない荷物の預かり | 私はスーツケースを預けて2,000円 |
| お酒の共同購入 | 私は2,000円を負担。参加者同士で相談 |
| 最終日の入浴 | ホテル星羅四万十で800円 |
| 最終日のレストラン | 割り勘で1人2,000~2,500円程度 |
| 別途必要な費用 | 往復交通費、前泊・後泊、荷物の送料、個人装備、必要なレンタル代など |
上の金額のうち、参加費・荷物預かり・お酒・最終日の入浴と昼食を合計すると、78,800~79,300円程度。これは旅全体の総額ではなく、交通費や宿泊費、装備代などを除いた目安である。荷物預かりは、私の時はスーツケース1個で2,000円だった。公式ページは1人につき2,000円の表記なので、複数個を預けたい場合は事前に相談した方がよい。
お酒代はツアー料金に含まれない

最初は参加者が差し入れてくれたお酒をいただき、その後みんなでお金を出し合って買い足した。ビールを何ケースも用意していたが、ツアー中に飲み切ってしまうくらい、今回はお酒好きの人が多かった。私が出した2,000円は、決まった追加料金ではない。飲む人や量によって変わる、今回の参加者同士の分担だった。夕食後、焚き火を囲んで話しながら飲む時間はとても楽しかった。
テントやマットはレンタルの相談もできる

私が聞いた範囲では、テントやマットなどは1アイテムにつきツアー期間中2,000~4,000円程度で借りられた。ただし、インフレーターマットは用意がないとのことだった。道具を持っていないからといって、すべて買い揃える必要はない。必要なアイテム、サイズ、料金、在庫を事前に相談しておくと準備しやすい。
予約とアクセス。私は高知に前泊して鉄道で向かった

予約は四万十塾の申し込みページから確認できる。公式では電話、メール、フォームで申し込みを受け付け、予約案内後の振り込みによって本予約となる流れが案内されている。開催日、空き状況、支払い、変更・キャンセル条件は申し込み時に確認しておこう。
私は集合前日の金曜夜、羽田からANA便で高知へ向かい、リッチモンドホテル高知に前泊した。朝一番の飛行機から当日移動する方法も検討したが、今回は前日に高知へ入ることにした。集合日は高知駅から特急に乗り、窪川駅で予土線に乗り換えて土佐昭和駅へ。そこから昭和ふるさと交流センターまで歩き、14:15の集合に間に合うように向かった。
今回の移動:羽田空港 → 高知空港 → 高知市内で前泊 → 高知駅 → 窪川駅 → 土佐昭和駅 → 徒歩で昭和ふるさと交流センター
窪川からバスを使う案も考えたが、所要時間が大きく変わらなかったので鉄道を選んだ。私には電車の方が体が楽で、車窓もとてもよかった。連休ですごい混んでおり、満席で、連結部分に立って乗っている人もいた。トロッコ車両が付いた列車だったのも、観光気分があってよかった。私はトロッコ部分には乗っていない。
公式アクセス案内でも、土佐昭和駅から交流センターまでは徒歩約5分とされている。列車の時刻や接続は旅行日によって確認が必要なので、実際の予約は集合場所の公式アクセス案内と当日の時刻表を照らし合わせてほしい。
キャンプ用品は事前発送。不要な荷物は預けた

テント、寝袋、インフレーターマット、着替えなどは、事前に宅急便で交流センターへ送った。大きな荷物を持って飛行機や列車を乗り継がずに済み、かなり楽だった。現地でスーツケースを開け、川下りに持っていく物と預ける物を分けた。私はツアー後もレンタカーで高知を回る予定だったので、その時に使う荷物はスーツケースに残し、ガイドに預けて終了時に受け取った。事前発送は、宛先と受取可能日を主催者に確認してから手配する。早すぎる到着や集合直前の遅延を避けるためにも、発送日だけでなく到着指定日を相談しておくとよい。
公式の行程と実際の行程は変わる

公式の標準行程では、初日に集合・練習し、2日目の昼食後に川下りへ出発する。最終日は赤橋とも呼ばれる四万十川橋を目指す流れが紹介されている。ただ、私たちの回は最初の2日間を練習に使い、3日目に出発。川の水量が少なく、向かい風も強かったため、ゴールは西土佐大橋より少し上流側の河原になった。当初の案内と違う行程になったが、5日間ずっと快晴だったのは本当に幸運だった。長い距離を進むことだけが目的ではなく、その時の川や参加者の状況に合わせて旅をするツアーだと感じた。
| 日程 | 実際にしたこと | 泊まった場所 |
|---|---|---|
| 1日目 | 集合、共用スペースの設営、荷物整理、カヌー練習 | 昭和ふるさと交流センター |
| 2日目 | 午前・午後ともカヌー練習。出発せず同じ場所に滞在 | 昭和ふるさと交流センター |
| 3日目 | 川下り開始。大きな荷物は車で先に運搬 | 川沿いの河原 |
| 4日目 | すべての荷物をカヌーで運び、沈下橋などを通過 | 川沿いの河原 |
| 5日目 | 川下り、ゴール、入浴・昼食、中村駅へ移動 | ツアー終了。私は中村で後泊 |
宿泊・食事・トイレ・シャワー・電波の実際
最初の2泊は設備のあるキャンプ場、後半2泊は河原

4泊とも自分で持参したテントで寝た。最初の昭和ふるさと交流センターは芝生が整備され、トイレもきれいで、温水シャワーも使える快適なキャンプ場だった。私が利用した時は温水シャワーが3分100円。2日目もここに泊まったので、その夜もシャワーを浴びた。川下りへ出発した後は、トイレ棟やシャワーがあるキャンプ場ではなく普通の河原に泊まる。ガイドが選んだ場所で荷物を下ろし、共用スペースと自分たちのテントをゼロから作っていく。
河原のトイレはチームで場所を決める

河原泊では、例えば右側を男性、左側を女性というように使用する範囲を決め、各自が藪の中へ行く形だった。スコップとトイレットペーパーはツアー側が防水バッグに入れて用意しており、借りることもできた。アウトドアのトイレに慣れていない人には、参加前に知っておきたいポイントだと思う。場所や使用方法、紙などの扱いは現地のガイドの説明に従う。交流センターを出た3日目から、最終日の入浴まではシャワーを使えなかった。毎日お風呂に入れる旅ではないが、私には思っていたほど大きな負担ではなかった。
ご飯は全部おいしかった。量も十分

出発前は食事を少し心配していたが、これはまったくの杞憂だった。とにかく全部おいしく、量もたっぷり。用意していたおやつや行動食はほとんど食べなかった。食材と調理道具は用意してもらい、みんなで支度をする。カヌーを漕いでキャンプ地へ到着し、生活する場所を作った後に食べるご飯は格別だった。朝のコーヒーもよかった。少しひんやりした空気の中、焚き火の周りで飲む一杯がとてもおいしい。観光地を次々に回る旅では味わいにくい、ゆったりした時間だった。
充電設備は使えなかったが、電波はほぼつながった

今回の旅では、スマートフォンはほぼすべての場所でつながった。一方、ツアー中に充電することはできないので、モバイルバッテリーは自分で用意する必要がある。電波があるからといって、ずっとSNSを見ているのももったいない。私はできるだけスマホを見ず、目の前の川やキャンプの時間を楽しむようにしていた。通信状況は利用回線や場所でも変わるので、私の体験は今回の行程での話である。飲み水はガイド側が用意してくれたため、自分で水筒やペットボトルを持っていけばよかった。喫煙する人もいたが、携帯灰皿は各自持参。周りの人への配慮と、ゴミを残さないことが前提だった。
1日目|集合して、みんなでキャンプを作る

交流センターに着くと、自家用車で来た人などがすでに集まっていた。全員が揃ったところで、まず四万十塾のタープやキッチンを設営し、みんなの拠点を作った。その後に各自のテントを張り、荷物を整理した。夜に到着する参加者もいたが、遅れてよいという意味ではなく、個別に調整していた様子だった。初日は道具の使い方や共同作業のルールを覚える時間でもあるので、できるだけ集合時刻に合わせて動くのがよいと思う。

夕飯前にはカヌーの乗り方を教わり、実際に川へ出てみた。簡単そうに見えて、思った方向へ進むのは意外と難しい。最初に練習できたのはよかった。夕飯はみんなで作って食べ、その後は差し入れのビールなどを飲みながら交流。アウトドア好きの人が多く、山や川の話を聞くのも面白かった。私はシャワーを浴びて就寝し、快適に初日を終えた。
2日目|出発せず、カヌーの練習に一日使った

朝は6時ごろからみんなが起き始め、朝食の準備を手伝いながらコーヒーを飲んだ。台風が日本へ近づいていたので天気が心配だったが、今回の5日間は結局ずっと晴れていた。日中は暑かった一方で、朝晩は少し寒い。ダウンが必要なほどではなかったものの、長袖・長ズボンで寝袋に入って、私にはちょうどよかった。この日は本来なら出発する予定だったが、しっかり練習してから進もうという判断になった。午前中に一度、午後も分かれて練習し、合計3回ほどカヌーに乗った。ここで早くも反省したのが手の保護だった。パドルを漕いでいるうちに手の皮が少しむけてしまった。手袋やテーピングを、最初から使っておけばよかったと思う。

夕方は再びみんなで夕飯の準備。お酒が一部なくなっていたので、お金を出し合って買い足してもらった。きれいな夕暮れを見ながら飲むビールがおいしく、会話も弾んだ。この日も同じ交流センターで泊まり、シャワーを使ってから寝た。川を進んではいないが、練習とキャンプをゆっくり楽しめる一日だった。
3日目|川下り開始。向かい風と転覆で、防水の重要性を知った

朝食後、まずは各自のテントを片付けた。テント内の結露や濡れたグラウンドシートを、晴れているうちに干せたのは助かった。共用のキッチンやタープも撤収し、グループに分かれて出発準備。私は車でその日のキャンプ予定地まで先に荷物を運ぶ係になった。車で15~20分ほどの河原へ荷物を置き、交流センターへ戻った。この日は川下りの初日で、途中に難しい場所もあったため、大きな荷物を車で先回りさせた。翌日からはすべてカヌーで運ぶので、毎日荷物を車で運んでもらうツアーではない。
水が少ない川は、浅瀬や細い流れが難しかった

お昼前に、いよいよ全員で出発した。橋の下をくぐり、浅瀬を通り抜け、カヌーで移動していくのが新鮮だった。ただ、直前まで雨が少なかったようで水量が少なく、船底が引っかかる場所もあった。川幅の中でも通れる流れが細くなっていて、思うように進めない。さらに向かい風が強く、かなり漕がないと前に進まない場面もあった。途中で昼食をとり、午後も川を進んだ。穏やかな景色だけを想像していると、意外と体を使う旅だと感じると思う。
私もカヌーごとひっくり返った

この日、私も転覆して完全に水へ落ちた。思っていたより簡単にひっくり返るし、荷物も想像以上に濡れる。以前ダイビングで使っていた防水ケースや、ワークマンで買った防水バッグも持っていったが、私が使った物は傷やファスナー部分から水が入った。ビニール袋に包めば大丈夫だろうという考えも甘かった。幸い、この日はキャンプ用品の多くを車で先に運んでいた。もし寝袋や着替えまで積んでいたら、夜の快適さも大きく変わっていたと思う。カヌーに積んでいた荷物は固定していたので流失しなかったが、参加者にはGoProなどをなくしてしまった人もいた。
難所はガイドと相談して、歩いて回った

特に難しい場所では、一度カヌーを降りて歩いて下流へ回ることになった。船はガイドが1艇ずつ操作して運んでくれた。私も挑戦してみたい気持ちはあったが、相談すると難しいと思うと言われたので見送った。実際、挑戦した人の中には転覆した人もいた。自分の気持ちだけで決めず、ガイドの判断を聞けたのはよかった。
向かい風や途中の対応で時間がかかり、キャンプ地へ着くころには夕方だった。疲れていても、荷物を下ろしてタープやテントを張り、夕飯の準備をする。大変ではあるが、私はこの全員で動く感じが好きだった。

卵を割る時には、隣の人のおでこを借りるという不思議なやり取りもあった。頭で卵を割ったのは初めてで、意外と硬いことを知った。こういう小さな出来事も、メンバーと仲良くなるきっかけになっていた。転覆した人には夜のセレモニーがあり、面白い。沈没したメンバーはバーボンをチームに贈る慣習もあった(強制というわけではなく、今回も皆で楽しんでいた)。詳しい内容は参加してからのお楽しみにしておく。
4日目|すべての荷物を積み、沈下橋をくぐる。旅で一番楽しかった日

この日からは車を使わず、テントや寝袋に加えて、全員分の食料、水、調理道具、大きなタープ、テーブル、椅子もカヌーで運ぶ。船ごとに荷物を分担し、ベルトでの固定方法などを教わりながら積み込んだ。自分たちが生活するための物が全部カヌーに載っている、という感覚が面白かった。出発前にはゴミを拾い、使った場所を片付けた。焚き火まわりの後始末もガイドの指示に従って行い、河原をきれいにしてから出発した。
楽しみにしていた沈下橋を、川の上から眺める

天気がよく、前日ほど向かい風もなかった。穏やかで漕ぎやすい場所が多く、個人的にはこの日が一番カヌーを楽しめた。特に楽しみにしていたのが沈下橋だ。上から歩いて見ることはできても、その下をカヌーでくぐる経験はなかなかない。水面に近い目線から見上げる橋は、陸上から見る景色とは違っていた。川沿いを列車が走り、緑の山と青い空が広がる。沈下橋の近くで上陸し、必要な道具を出してみんなで昼食を用意した。移動と生活がずっとつながっている感じが、とてもよかった。
流れを体で感じてから、カヌーで挑戦した

流れが強い場所では全員で一度降り、川の様子を確認した。その場所でガイドの指示のもと、ライフジャケットを着けて体だけで流れを体験し、岸へ戻ってからカヌーに乗るという練習もした。最初は怖かったが、実際に体験すると少し落ち着いて周囲を見られるようになった。私には、いきなりカヌーで進むよりも心の準備ができる方法だった。ただし、これはガイドが選んだ場所と当日の条件で行ったこと。ライフジャケットを着ればどこでも安全に流れられる、という話ではない。その後カヌーで進むと、ひっくり返った参加者も多かった。私の船はなんとか転覆せず通過できたものの、指示されたコースをきれいに取れたわけでもなく、かなり水をかぶった。無事に抜けた時はほっとした。
夕方には次の河原に上陸して設営。日差しの強い日が続き、疲れが出ている人もいたので、水分や休憩、夜の睡眠の大切さも感じた。夜は星がよく見え、撮影も楽しめた。焚き火を囲んで話し、空を見上げてからテントへ戻る時間が印象に残っている。
5日目|穏やかな川下りと、久しぶりの温泉

最終日も朝6時ごろに起き、朝食を作って食べ、撤収を進めた。この日は穏やかな場所が多く、景色を眺めながらゆっくり漕ぐ時間を楽しめた。鉄道橋や沈下橋を通り、途中ではライフジャケットを着けて橋から水へ飛び込む体験もあった。これもガイドの案内する場所で行ったものだ。特によかったのは、広く穏やかな水面を進んでいる時。ただカヌーに乗って浮かび、山や空を眺めているだけなのに、ものすごく幸せだった。近くを列車が通り、手を振り合う場面もあった。最後の少し流れがあるところでは、先回りして写真を撮ってくれていたガイドが岩にぶつかって落水する出来事もあった。最後の最後まで印象に残る旅だった。
ゴール後はホテル星羅四万十で入浴と昼食

お昼前ごろにゴールの河原へ着き、カヌーと荷物をすべて陸へ上げた。自分の物と共用の道具を整理し、車に積み込む。今回は予定より上流で終えたため、全員で車移動となり、ホテル星羅四万十のレストランと温泉へ立ち寄った。久しぶりのお風呂が本当に気持ちよかった。入浴料は800円、昼食は割り勘で1人2,000~2,500円程度。どちらもツアー代金とは別で、入浴時にはクレジットカードも使えた。ホテル星羅四万十の公式入浴案内でも、日帰り入浴は大人800円、フェイスタオルは販売、バスタオルは有料レンタルとされている。私はタオルや着替えを持参した。立ち寄り先や時間は毎回固定ではないので、最終日の流れはガイドに確認しておくとよい。
中村駅での解散は16:30前後。帰りの予定には余裕を

入浴と昼食の後、四万十塾の事務所で一部の荷物を整理し、中村駅へ向かった。実際に着いたのは16:30前後で、事前の予定より遅めだった。帰りの列車や移動の予約については、途中で全員に確認があった。列車を変更した人もいたようなので、当日中に遠方へ帰るなら、接続が厳しい予約を自己判断で組むより先に相談した方がよい。私は駅近くのトヨタレンタカー中村店で車を受け取り、ホテルクラウンヒルズ中村に泊まった。翌日からも高知を回る予定だったので、多少時間が変わっても問題なかった。高知空港など別店舗へ返す予定なら、車両の空きだけでなく乗り捨ての可否も含め、早めに予約しておくと安心だ。今回、当日にホテルを取っていた参加者もいたが、繁忙期にいつも空いているとは限らない。
参加前に知っておきたかったこと
防水バッグと手の保護は最初からしっかり準備する

最大の反省は防水だった。寝袋や就寝用の服が濡れると、川下りが終わった後も困る。貴重品だけでなく、夜を過ごす道具まで守れるように準備しておくべきだった。また、手袋やテーピングは練習段階から使った方がよかった。手の皮がむけてからでは、翌日もパドルを持つたびに気になる。持ち物の記事では、事前発送・当日持参・当日着用・共有品に分けた準備リストと、実際に使った後の評価をまとめている。
寝る準備をしておくと、河原泊も思ったより快適

私は睡眠が少し心配だったので、インフレーターマット、耳栓、アイマスク、濡らさない就寝用の服を用意した。河原は丸い石でも地面が平らとは限らず、寝床によって快適さが変わる。なるべく平らな場所を探し、共用スペースから少し離れた砂地を選んだこともあった。ただし、設営場所はガイドに相談して決める。自分の寝心地だけで勝手に離れて泊まるものではない。
一人参加や親子参加もいた。共同生活を楽しめる人におすすめ

一人参加の人もいたので、友人を誘えないと参加しづらい、という雰囲気ではなかった。毎日一緒に設営や料理をするため、自然と会話する機会がある。個人的には、小学校高学年から中学生くらいの子どもと参加できたら、強く記憶に残る体験になるのではと思った。自分が子どもの頃に来ていたら、かなり衝撃を受けていたはずだ。実際の参加条件や体力面は、年齢だけで決めず主催者へ相談してほしい。川下りだけをして、あとは全部お任せで快適に過ごしたい人には、合わない部分もあると思う。毎日風呂に入れず、河原のトイレを使い、濡れた服で行動し、設営や片付けも分担する。一方、そうした生活も含めてアウトドアを楽しめるなら、とても面白いツアーだ。
自然を見る旅から、自然の中に入って過ごす旅へ

これまで登山や海外旅行で、きれいな山、空、川を見てきた。それでも、自分でカヌーを漕いでその景色の中へ入り、そこで眠って翌朝また出発する経験は初めてだった。ガイドの技術や知識はもちろん、人柄がとてもよかった。この人たちと一緒だからこそできた旅だと感じたし、参加者と協力して過ごす時間も楽しかった。ご飯がおいしくて、空も山も川もきれいで、夜には星を眺められる。転覆や向かい風で大変な場面もあったけれど、振り返るとそれも含めてよい思い出になっている。普通の観光とは少し違う旅をしてみたい人、カヌーで移動しながらキャンプ生活をしてみたい人には、ぜひ候補に入れてほしい。私にとっては、人生のハイライトの一つになった5日間だった。
持ち物の準備はこちら:四万十川カヌーツアーの持ち物・服装!4泊5日で役立った装備と防水対策
【四万十川】カヌーとキャンプで旅する4泊5日|四万十塾の料金・持ち物・生活事情を徹底紹介
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体験談は2026年9月参加時の記録。公式情報は2026年10月4日に確認した。料金、開催日、集合案内、レンタル、装備は申し込む回の案内を優先してほしい。