
オシム監督の墓参り!サラエボ・ベア墓地へのアクセスと行き方ガイド
日本サッカーを大きく変え、今なお多くのファンに愛され続ける名将、イビチャ・オシム。彼が静かに眠る地が、故郷であるボスニア・ヘルツェゴビナの首都サラエボにある。今回の旅の目的は、サラエボの広大な墓地を訪れ、オシム監督へ感謝を伝えるお墓参りをすることだ。

結論から言うと、サラエボの中心街からバスで簡単にアクセスでき、現地の人々にも深く敬愛され続けているオシム監督の姿を肌で感じることができた。本記事では、実際の行き方や墓地内の様子を、旅行者の視点から詳しく解説する。
サラエボのベア墓地とは?多宗教が混在する祈りの場

オシム監督が眠っているのは、サラエボにあるベア墓地(Bare Cemetery / Groblje Bare)である。
この墓地は、旧ユーゴスラビア、そしてボスニア・ヘルツェゴビナならではの激動の歴史を色濃く反映している。

広大な敷地内は各宗教(イスラム教、カトリック、セルビア正教など)ごとに区画が分かれており、区画によってお墓の形状が全く異なるのが特徴だ。

さまざまな民族や宗教が入り混じって生きてきたこの土地の記憶が、墓地という形でも表れていると言えるだろう。
無神論者・無宗教エリアに眠るオシム監督

ベア墓地には宗教別の区画だけでなく、無神論者や無宗教の方々のためのエリアも存在する。案内図(マップ)においてAと示されている赤いエリアがそれだ。オシム監督のお墓も、この無宗教区画のなかに位置している。特定の宗教や枠組みにとらわれなかった彼の生き方や哲学が、死後もこの場所に反映されているのかもしれない。
ベア墓地へのアクセス方法!サラエボ旧市街からの行き方
旅行者が実際に足を運ぶ際、最も気になるのがロジスティクスだろう。サラエボの中心街からベア墓地へは、公共のバスを利用して非常に容易にアクセスすることが可能だ。
利用するバスの路線と乗り方

サラエボの中心街(旧市街など)からは、21番または105番のバスに乗車するのが最もスムーズである。バスは墓地のすぐ目の前にあるバス停に到着するため、初めて訪れる人でも迷う心配はほとんどない。
乗車料金は1回あたり2.2マルク(KM、ボスニアの通貨)だ。日本円に換算すると大体180円から200円程度(※為替レートによって変動する可能性がある)であり、非常にリーズナブルに移動できるというわけだ。チケットは乗車時に購入する仕組みになっていると推測される。
広大なベア墓地でオシム監督のお墓を探すヒント

ベア墓地は非常に広く、入り口の案内マップにオシム監督の名前がピンポイントで書かれているわけではない。そのため、自力だけで探そうとすると少し苦労するかもしれない。
現地の人に尋ねるのが確実な方法
墓地の入り口にはお花屋さんがあり、そこで働く人や管理人に尋ねるのが一番の近道だ。オシムさんのお墓はどこかと尋ねると、この1番奥だというように丁寧に教えてくれる。マップ上のA21付近、入り口からまっすぐ進んだエリアに位置しているため、実際のところ入り口から歩いてそれほど遠くはない。

オシムさんのお墓はA21の中央にある。
ひときわ多くのお花と、日本からの絆
無宗教エリアへ足を進めると、他のお墓に比べて一際多くのお花や花籠が置かれている場所が目に留まる。そこがオシム監督のお墓だ。

お墓の周りをよく見てみると、かつて彼が指導していたジェフユナイテッド千葉のトレーディングカードや、17年ぶりにJ1に昇格した2025年の写真などが置かれていた。

これらは日本からわざわざ訪れたサポーターたちが、敬意を表して置いていったものと推測される。東京から9000キロ以上離れたサラエボの地であっても、日本とオシム監督の深い絆が今なお途切れていないことを証明しているかのようだ。
オシム監督が愛した柿の種をお供えしてきた

オシム監督が生前、日本の柿の種が大好きで、練習中もポケットに忍ばせるほどだったというエピソードを知っているファンも多いだろう。今回の参拝にあたり、日本から持参した柿の種をお供えした。彼の健康を気遣って減塩版を選んだのは、オシム監督にはちょっと申し訳ない気もするが、きっと笑って受け取ってくれたのではないだろうか。日本サッカーの礎を築き、強くしてくれたことへの尽きない感謝の念を込めて、静かに手を合わせた。
まとめ:サラエボを訪れたら外せない、名将への感謝の旅

サラエボのベア墓地を巡る旅は、単なる観光地の訪問とは異なり、日本サッカーの歴史を築いた偉人に思いを馳せる特別な体験となった。多民族・多宗教が入り乱れるボスニアならではの墓地の雰囲気を体感しつつ、今もなお世界中、そして日本からファンが絶えず訪れるオシム監督の影響力の大きさを改めて実感させられた。もしサラエボを訪れる機会があれば、ぜひ21番や105番のバスに乗り、この静謐な祈りの場へ足を運んでみてはいかがだろうか。日本からの感謝の気持ちは、きっと今もオシム監督に届いているはずだ。