バーチャルイメージ記憶術で記憶の定着を実現!記憶漫画(村上龍一著)のススメ!

コロナ禍以降、世界情勢も含め先行きが不透明な状態が続いている。VUCAと呼ばれる、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)という4つの単語の頭文字をとった言葉もよく聞くようになった。目まぐるしく変転する予測困難な状況の時代とも言われる昨今、個々人の能力が試されるようになったと感じることが多くなった。ビジネスパーソンでも、新たな知識や技術を身につけることが求められており、リスキリング(学び直し)やアンラーニング(学びの取捨選択)といった学習に関連する項目にも注目が集まっている。

一方で、社会人になってから何か覚えるということは正直骨が折れる作業だと思う。私は学生時代から学習することが苦手であり、暗記なども覚えた端からすぐに忘れていくタイプだった。何か良い覚え方がないかと試行錯誤したこともあるが、結局丸々暗記してしまうしかなく、テスト勉強などで苦労した記憶がある。同じような経験を持っている人も多いのではないだろうか。

社会人になり、苦労している中で、これは面白いわ!と思って最近取り組んでいるのが、記憶漫画、というメソッド。ぜひオススメしたい、記憶や学習をサポートしてくれる興味深い書籍を、紹介する!!

言葉遊びやイメージ遊びを取り入れた一コマ漫画の記憶術!

学習する過程で“記憶”することが主体になってくる英単語や歴史年代。一般的には語呂合わせなど覚えていくことが多いと思うが、もう一段階工夫を凝らした「バーチャルイメージ記憶術」という手法を提案してくれているのが記憶漫画という書籍だ。

新しい記憶術を楽しく学べる画期的な書籍!『記憶漫画』2025年11月29日発売――記憶力向上を目指す全ての世代に向けた学習の新提案 | 株式会社扶桑社のプレスリリース

「バーチャルイメージ記憶術」とは著者の一人である村上龍一氏が半世紀以上にかけて追求し続けてきた、脳科学に基づいた記憶術の一つだ。記憶したい事項の同音意義語などを活用し、具体的にイメージできるストーリーを作成することで簡易的なエピソード記憶としての定着を促す仕組みだ。

著者の村上さんは独自の「V(バーチャル)イメージ記憶術」を確立し、予備校の東進、資格の大原、LEC 東京リーガルマインドなどで教材執筆・講演・講座の特別講師として活動。『学研ゼミ』や『経済界』等で連載執筆もしており、記憶方法に関する著書も多い。

本書ではストーリーにイラストを加えることで、イメージを司る右脳と言葉を司る左脳を同時に刺激して確実な記憶の定着が実現できるように工夫されている。

英単語や英熟語の例がいくつか挙げられているが、単語の発音と意味を織り交ぜたストーリー、それに関連するイラストが挿入されているのでイメージを膨らませやすい。そして、どのストーリーにも娯楽の要素が詰まっているので読んでいて面白いのがオススメできるポイントだ。

漢字、古文単語などもカバー!多分野に応用できる記憶術!

本書では英単語や英熟語だけでなく、古文単語、漢字などについての例も紹介されている。

古文単語なんて、言葉の発音と意味が全くリンクしないものが多い印象だったが、バーチャルイメージ記憶術にかかれば意外とすんなり頭に入ってくる。

どの記憶事項についてもユニークなストーリーとイラストが添えられているおかげで、イメージとして頭に残りやすくなっているのか、何度か読み返すと自然に覚えられていることを実感できた。

これまで、暗記をする時はひたすら書いたり音読をしたりと詰め込みでの学習をしていたが、この方法なら短時間で、それも楽しく簡単に覚えられそうだ。

漫画だからこその強み!幅広い年代に刺さる記憶術のエッセンス!

「イメージ」と「言葉」の両方が同時に頭に入るような仕組みを作ることができれば、自分が学びたい分野の学習にもバーチャルイメージ記憶術をあてはめることができるのではないかというのが本書を読んで抱いた率直な感想だ。

そして、そのように率直に思えたのは、本書が漫画に焦点を当てて執筆されているからだと考える。漫画が文化として浸透している現代だから、記憶漫画が提案する記憶術はどの世代でも受け入れられる手法となり得るのだろう。参考書ではなく、学習漫画の新しいジャンルとして再提示したいという筆者の想いが体現された一冊だ。

また本書は、シニア世代にとっての脳トレとしても活用できる可能性がある。内容としても純粋に面白いため、読み進めていくだけでも脳にとっては良い刺激になるだろう。

本書の帯にあるように「知的遊戯」の一つとして、ぜひ手に取ってみてほしい。