
9月のシルバーウィークにレンタカーでアイスランドを一周した。MyCarでトヨタ・ヤリスのハイブリッド車を11日間借り、走行距離は約3,020km。予約時には最上位の保険パッケージを付けた。
アイスランドのレンタカーは車両代だけでも高く、上位保険を追加するとさらに大きな金額になる。私も本当に必要なのか迷った。しかし旅行中、普通の舗装路を走っているだけで飛び石を受け、フロントガラスにひびが入った。最終的に追加負担は発生せず、保険を削らなくてよかったと実感した。

この記事では、実際に起きた飛び石トラブル、アイスランドで想定したい車両損傷、保険を選ぶときの確認項目、受取時と返却時に残すべき記録についてまとめる。
結論:私は最上位の保険を付けてよかった
結論から書くと、アイスランドで長距離を運転するなら、ガラスや砂利による損傷まで補償される上位保険を検討した方がよい。私は保険料の高さに迷いながらも最上位プランを選び、その保険に実際に助けられた。
ただし、「フルカバー」「プレミアム」という名前だけを見て選んではいけない。会社によって含まれる補償も免責額も異なり、上位プランでもタイヤ、ホイール、車体下部、強風で壊れたドアなどが対象外になることがある。大切なのはプラン名ではなく、旅行中に起こり得る損傷がどこまで含まれるかである。
普通の舗装路でフロントガラスにひびが入った

飛び石が起きたのは、危険なFロードでも荒れた未舗装路でもない。通常の舗装路を走行中、対向車が小石を踏み、その石がこちらへ飛んできた。石はフロントガラスに当たり、ひびが入ってしまった。
こちらが速度を出しすぎていたわけでも、前の車へ近づきすぎていたわけでもない。対向車が跳ねた石なので、自分の運転だけでは完全に防ぐのが難しいトラブルだった。
損傷は加入していた最上位の保険でカバーされ、返却時に追加料金を請求されることはなかった。フロントガラスの交換や修理が自己負担になっていた可能性を考えると、結果として保険料を払った価値は十分にあった。
アイスランドで想定したい車両損傷
アイスランドのレンタカーで注意したいのは、車同士の事故だけではない。リングロードを中心に一般的な観光地を回る旅行でも、次のような損傷が考えられる。
- 対向車や前走車が跳ねた石によるガラスのひび
- 舗装路と未舗装路の境目で飛ぶ砂利による塗装の傷
- 風で運ばれる砂や火山灰による車体・ガラスの損傷
- 強風でドアが勢いよく開くことによるヒンジやドアの損傷
- 荒れた路面でのタイヤ、ホイール、車体下部の損傷
- 狭い駐車場やレイキャビクの縦列駐車での接触
11日間の旅行で大きなトラブルは飛び石だけだったが、返却時の車はかなり泥で汚れていた。晴れていても、観光地へ向かう未舗装路や雨上がりの道を走ればすぐに汚れる。汚れで傷が見えにくくなることも考え、出発前の状態を記録しておく必要がある。
保険名ではなく補償範囲と免責額を見る

レンタカーの料金を比較するときは、車両代に必要な保険を追加した総額で比べる。一見安い車でも、ガラスや砂利の補償を追加すると高くなることがある。反対に、比較サイトでは希望する補償を追加できなくても、レンタカー会社の公式サイトでは上位プランを選べる場合がある。
予約画面や規約では、少なくとも次の項目を個別に確認したい。
- CDW・SCDWなど車両損害に関する補償
- Gravel Protection(砂利による損傷)
- Sand and Ash Protection(砂・火山灰による損傷)
- フロントガラスと窓ガラス
- タイヤとホイール
- 車体下部とサスペンション
- 強風によるドアの損傷
- 牽引費用、ロードサービス、鍵の紛失
- 損傷1件ごとの免責額
現在のMyCar公式利用規約でも、通常の車両保険だけでは砂利、砂、火山灰、タイヤ、車体下部などが一律に補償されるわけではなく、Gravel ProtectionやSCDWなどが別に示されている。保険内容は予約時期や車種で変わる可能性があるため、最新の予約画面と貸渡契約を優先して確認したい。
上位保険でも対象外になる損傷がある
私が旅行した際、MyCarからの案内にはタイヤのパンクは保険対象外と書かれていた。リングロード一周では都市から遠い場所も長時間走るため、地方でパンクした場合を考えると、この点は特に怖かった。
上位保険へ入っていても、飲酒運転、規約で禁止された道路への進入、川の横断、オフロード走行、故意や重大な過失などは通常補償されない。保険へ入ったからどこでも走れるわけではない。Fロードを走れる車両か、渡河が認められているかなどは別の条件になる。
「補償あり」と書かれていても、自己負担がゼロとは限らない。免責額が損傷1件ごとなのか、牽引や代車まで含まれるのか、事故時に警察やレンタカー会社への連絡が必要かも確認しておきたい。
受取時と返却時に写真・動画を撮る

車を受け取ったら、荷物を積んで出発する前に車体を一周して撮影する。写真だけでは小さな傷の位置関係が分かりにくいため、車全体から傷へ近づく動画も残すとよい。
- 前後左右から見た車体全体
- フロントガラスとすべての窓
- バンパー、ドア、ミラー
- 4本のタイヤとホイール
- 既存の傷、へこみ、塗装剥がれ
- 車内、シート、荷室
- 燃料計と走行距離
返却時も同じように撮影し、燃料計、走行距離、返却場所が分かる記録を残す。営業時間外に鍵だけを返す場合は、返却後に何が起きたか自分では確認できないため、特に重要である。
強風によるドアの損傷を防ぐ
出発の約10日前にMyCarから届いた案内では、強風時のドア開閉にも注意するよう書かれていた。アイスランドでは突風でドアが一気に開き、ヒンジやドア本体を壊すことがある。
風が強い場所では、車を降りる前に風向きを確認し、ドアを両手で押さえながら少しずつ開ける。助手席や後部座席の人にも、到着前に注意を伝えておく。荷物を持ったまま片手で勢いよく開けるのは避けた方がよい。
レンタカー保険の確認チェックリスト
- 車両代ではなく、必要な保険を含む総額で比較した
- ガラス、砂利、砂・火山灰の補償を確認した
- タイヤ、ホイール、車体下部、ドアの扱いを確認した
- 免責額と補償対象外の行為を確認した
- 事故・故障時の緊急連絡先を保存した
- ロードサービスと牽引費用の条件を確認した
- 受取時と返却時に車体を撮影した
- 既存の傷が貸渡記録に反映されているか確認した
- 禁止道路と車両ごとの走行条件を確認した
まとめ:保険料より、補償されない損傷を先に確認する

アイスランドでは、自分が安全運転をしていても、対向車の飛び石や突風など避けにくい損傷が起こる。私は普通の舗装路でフロントガラスにひびが入ったが、最上位の保険によって追加負担なしで返却できた。
一方で、上位保険ならすべて無料になるわけではない。プラン名や「フルカバー」という言葉だけで判断せず、ガラス、砂利、砂・火山灰、タイヤ、車体下部、ドア、牽引費用、免責額を一つずつ確認することが重要である。
レンタカー料金を少し安くするために、旅行全体の安心を削る必要はない。特にリングロードを長距離走るなら、保険を付けた総額で会社と車を比較し、受取時と返却時の記録まで含めて準備するのがおすすめである。