
9月のシルバーウィークにレンタカーでアイスランドを一周した。MyCarでトヨタ・ヤリスのハイブリッド車を11日間借り、走行距離は約3,020km。ガソリン代は合計約4万4,000円で、実燃費は約21.7km/Lだった。
アイスランドのガソリンスタンドはセルフ式が多く、日本とは支払いの順番が少し違う。給油前にクレジットカードを読み込ませ、暗証番号、ポンプ番号、給油金額の上限などを選択する。初回は戸惑ったが、手順が分かれば難しくなかった。

この記事では、現地で利用したN1とOrkanでの給油方法、レギュラーガソリンの見分け方、割引チップ、カード決済、地方で給油するタイミング、ガソリンスタンドで行ったタイヤの空気圧調整まで、実体験に沿ってまとめる。
結論:95とカードの暗証番号を覚えておけば給油できる

最初に結論を書くと、ガソリン車を借りた場合は、車両の指定燃料を確認したうえで「95」と表示されたガソリンを選べばよい。私が利用した給油機では95のノズルが緑色、ディーゼルが黒色だった。
支払いには4桁の暗証番号を設定したクレジットカードが必要になる。私はVisaとMastercardを問題なく使えたが、American Expressは旅行中ほとんど利用できなかった。Apple Payの表示があっても決済できないことがあったため、物理カードを複数枚持っていく方が安全である。
アイスランドでよく見かけたガソリンスタンド
旅行中によく見かけたのは、N1、Orkan、Olísの3社である。
- N1:店舗網が広く、地方ではN1しか見つからない場所もあった
- Orkan:ピンク色の看板が目印で、私が見た範囲では比較的安かった
- Olís:各地に店舗があり、割引用のキーにも対応していた
N1には売店、トイレ、飲食店を併設した大きな店舗がある一方、地方には給油機だけの無人スタンドもある。Orkanもセルフ式が中心で、公式案内では給油機は24時間利用できる。店舗の営業時間外でも給油できる場所は多いが、カードが使えなければ店員に相談できない。地方を走る場合は、一つのカードだけに頼らない方がよい。
旅行当時のガソリン価格は1Lあたり約380~400円で、地方は少し高く、レイキャビク周辺は比較的安い印象だった。価格と為替は変動するため、これはあくまで私が旅行した時点の金額である。
レギュラーガソリンは「95」が目印

アイスランドで日本のレギュラーガソリンに相当する燃料は、給油機に「95」または「95 Octane」と表示されている。

私が借りたヤリスは、給油口付近にも「95」のシールが貼られていた。
N1の旅行者向け案内とOrkanの給油案内でも、95オクタンのガソリンは緑色、ディーゼルは黒色のノズルと説明されている。ただし、ノズルの色だけで決めるのは危険である。レンタカーにはディーゼル車もあるため、給油口の表示、貸渡書類、受取時の説明を必ず確認したい。
燃料の種類が分からない場合は、勘で給油せず、レンタカー会社へ確認する。ガソリン車に軽油、ディーゼル車にガソリンを入れる誤給油は、旅行を続けられなくなる大きなトラブルである。
レンタカーに割引チップが付いていることがある

レンタカーを借りた際、鍵と一緒にN1、Orkan、Olísで使える小さな割引チップが付いていた。給油前に対象会社のチップを給油機へ読み取らせると、燃料代が少し安くなる。

1回あたりの割引は小さいが、リングロード一周では何度も給油する。私は約3,020km走ったため、使える場所では忘れずに利用した。すべてのレンタカーに付属するとは限らないので、受取時に割引キーの有無と使える会社を確認するとよい。
Orkanで実際に給油した手順

Orkanで私が行った給油の流れは次のとおりである。基本的には画面の案内に従えばよく、日本のセルフ式給油に近い。これは動画で説明しているので、見てもらった方がわかりやすいかも。
https://youtu.be/PUOt1gZfDRs?si=7zDqYvla7Ry9oQyZ&t=840
- Orkan用の割引チップを読み取らせる
- 割引が有効になったことを画面で確認する
- クレジットカードを挿入する
- 燃料の種類で「95」を選ぶ
- 自分が車を停めたポンプ番号を選ぶ
- 給油金額の上限を選ぶ
- カードの4桁の暗証番号を入力する
- 認証後、95のノズルを給油口へ入れる
- 満タンになり自動停止したらノズルを戻す
- 給油量と料金を画面で確認する
給油金額の上限は、満タンまで入れられるよう大きめの金額を選んだ。私が利用したときは、最終的に実際の給油分だけが決済された。動画内の一例では約12Lを給油し、料金は約4,500円だった。
セルフ給油機では、選択した上限額や一定額が一時的にカードの利用枠から確保されることがある。これは実際の請求とは限らず、給油額が確定した後に差額が解放される仕組みである。ただし反映まで時間がかかる場合があるため、利用枠に余裕のあるカードを使い、帰国後も明細を確認した方がよい。
N1で実際に給油した手順

N1でも、給油前に支払いを済ませる基本的な流れは同じだった。
- N1用の割引チップを読み取らせる
- クレジットカードを挿入する
- 4桁の暗証番号を入力する
- 使用するポンプ番号を選ぶ
- 給油金額を選択する
- 「Ready」などの表示を確認する
- 95のガソリンを給油する
英語表示を選んだにもかかわらず、途中でアイスランド語らしき表示へ戻ることがあり、少し分かりにくかった。操作に迷った場合は適当にボタンを押し続けず、選んだポンプ番号、燃料、カードの処理状況を確認した方がよい。
通常はレシートを発行できるが、地方では出てこないこともあった。経費の記録や請求確認が必要なら、給油後の画面と給油機の場所をスマートフォンで撮影しておくと安心である。
給油口の左右は燃料計の三角マークで確認する

慣れないレンタカーでは、給油口が左右どちらにあるか分からなくなる。多くの車は、メーターパネルの給油機マーク付近に小さな三角形があり、三角形が向いている側に給油口がある。私が借りたヤリスは左側だった。
給油機へ入る前に確認しておけば、停車後にホースが届かず、車を移動させる失敗を防げる。返却直前に慌てないよう、車を受け取った時点で燃料の種類と給油口の位置を見ておくのがおすすめである。
地方では燃料が半分を切る前から給油を考える
レイキャビク周辺とは異なり、地方ではガソリンスタンド同士の距離が長い。売店が閉まっていても無人給油機だけは動いている場合があるが、悪天候、機械の故障、カードの決済エラーまで考えると、限界まで走るべきではない。
N1も旅行者向け案内で、燃料が半分になったら給油することをすすめている。私も半分を切ったら次のスタンドを意識するようにした。Googleマップなどで次の給油場所を確認し、宿泊地までの距離だけでなく、翌朝最初の区間まで考えて入れておくと安心である。
N1でタイヤの空気圧を調整した

旅行中、車にタイヤの空気圧低下を知らせる警告が表示された。そこでN1のガソリンスタンドに設置されていたセルフ式の空気入れを利用した。自転車の空気入れに似たノズルをタイヤのバルブへつなぎ、設定した数値まで自動的に空気が入る機械だった。

タイヤ側面には「MAX 51 PSI」と書かれていたが、これはタイヤが耐えられる最大圧力であり、その車に適した空気圧ではない。私はその場では普通乗用車の目安として約30 PSIに設定したが、本来は運転席ドアの内側、給油口、車両説明書などに記載されたメーカー指定値を確認すべきである。
警告が消えない、短時間で再び圧力が下がる、タイヤに傷がある場合はパンクの可能性がある。空気を足して走り続けず、レンタカー会社へ連絡した方がよい。
アイスランドで給油する前のチェックリスト
- レンタカーの指定燃料を確認した
- 給油口の位置と開け方を確認した
- 4桁の暗証番号を設定したVisaまたはMastercardを用意した
- 予備の物理カードを別に用意した
- レンタカー付属の割引チップを確認した
- 給油機のポンプ番号を確認した
- 95とディーゼルを表示で見分けた
- 一時的な利用枠の確保と最終請求額を確認した
- 地方では燃料が少なくなる前に次のスタンドを探した
- 返却前に指定された量まで給油した
まとめ:給油方法よりも、燃料と決済手段の確認が重要
アイスランドのセルフ給油は、最初にカード、ポンプ番号、金額を選ぶ点が日本と少し違う。それでも一度経験すれば、N1でもOrkanでも大きく迷うことはなかった。
重要なのは、借りた車の指定燃料を確認し、95という表示だけでなく給油口の記載とも照合すること。そして、4桁の暗証番号を設定したVisaとMastercardを複数枚用意することである。割引チップも忘れずに使いたい。
私はヤリス・ハイブリッドで約3,020km走り、ガソリン代は約4万4,000円、実燃費は約21.7km/Lだった。燃料の高いアイスランドでは、車選びの段階から燃費を考える効果が大きい。地方では残量を限界まで減らさず、早めの給油を心がければ、リングロード一周でも安心して移動できる。